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子育ての悩み、何でもご相談ください。
幅広いネットワークで、家族の幸せを支えます。

子ども家庭支援センターのどか 職員 村田仁さん

2010年5月取材

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<h4 id=プロフィール

村田仁(むらたひとし)さん
1991年西東京市役所入職。旧交通計画課、生活福祉課を経て2009年4月から子ども家庭支援センターのどかで勤務。生活福祉相談5年半の経験を生かし、子ども、保護者、関係機関からの相談を受け、支援している。自身も3児の父親。のどかHP

子ども家庭支援センターは国の通達に基づく施設。2003年、西東京市子ども家庭支援センターのどかは、コール田無(田無神社隣接)施設内にオープン。2008年4月、業務拡充に伴い事務所を住吉会館(住吉町6丁目マルエツそば)に移転。2004年の法改正により、児童相談への対応が東京都から区市町村の役割となり、子ども家庭支援センターは、市内の子育て支援のネットワークの中核機関として機能することが求められた。同センターの村田仁さんは「深刻なケースに限って当の保護者が気づいていない。子育ての意識を変えてもらうために、突破口をどう見出していくのかが課題です」と問題解決の難しさを話す。詳しく聞いた。

0歳から18歳まで。子育て相談を受けてます。
深刻なケースは、ネットワークで対応します

 ――子ども家庭支援センターでは、具体的に何をしているのですか。

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 あらゆる家庭相談や児童虐待の早期発見に努めています。また、乳幼児と保護者の遊び場「ピッコロハウス」「のどかひろば」の施設開放を行っています。さらには、子育て講座なども開いて、子どもと子育て家庭を支援しています。
 相談業務では、対象は0歳から18歳までの子どもとその保護者。相談の内容によっては、その問題を専門としている庁内の他の部署を紹介しますので、安心してご相談いただければと思います。公的機関の役割として幅広いネットワークを持ち、児童相談所、学校、病院、警察などの関係機関でつくる「要保護児童対策地域協議会」というのを設置しており、個別のケースごとに、家庭に関わるさまざまな関係機関の担当者が、年に数十回集まって情報を共有し、話し合っていますね。

 ――差しさわりのない範囲で、例えばどんな相談がくるのですか。

 例えば、あかちゃんをもつお母さんからは、母乳の飲みが悪い、発達が遅いのではないかといった相談だったり、小学校中学年くらいの子どもさんからは、学校や塾の勉強の進み方が早くて心配だといったものがあります。こうした場合、先のお母さんからの相談では、担当の健康課を紹介しますし、小学生には、教育相談に電話を回したりしています。

 遊び場の「ピッコロハウス」「のどかひろば」も遊びながら気軽に相談できる場所です。住吉会館にある「のどかひろば」ですが、保育士が常駐しているので、新米ママからは、「赤ちゃんの機嫌が悪く、離乳食を受け付けない」などの相談がありますね。ちょっとしたことに思えますが、ご本人には大きな心配事。そうしたことを気軽にぶつけてもらえる場所になっています。

 もっとも、保育園や学童、学校など関係機関からは深刻な相談も多くきます。家庭環境というのか、保護者が子どもの面倒をみていないようで心配だといったものです。例えば、学校から、ある生徒の服が汚いままで、お風呂に入っていないのか臭いがする。親が世話をしていないようだという相談が来ます。こちらから、お母さんに確認すると、全くそんな意識はなく、このままでいいんじゃないと思っているんですよねえ。

 ――こういう場合、具体的にどのように対応をするのですか。

 この場合は、対象の子どもが小学生であれば、学校に入る前はどんな生活をしていたのか、遡って保育園に聞くと、両親が離婚していて、お母さんがひとりで子育てをしているので、手が回っていないということが分かります。真正面から子育てをしなさいなんて、言っても逆効果なので、とりあえずは、学校との連絡を密にとって見守っていきます。

「のどかひろば」は幼児向け遊び場。
電子レンジも完備。お弁当持っていらしてください

 ――気軽に相談ができるという「のどかひろば」ですが、どんな施設なのですか。

 住吉会館2階にあります。広さは230平方メートルあります。イメージとしては保育園の遊戯室より広いという感じでしょうか。一般論ですが。
 全体がフローリングで、冬は床暖房になります。日当たりがよくて、落ち着いた空間ですよ。ひろばには、子ども用の低い滑り台やハイハイトンネル、手作りの木のおもちゃなどの遊具があります。他に絵本コーナーやふとんが敷いてある赤ちゃんを寝かせるスペースがあります。ここでは、赤ちゃんの泣き声が聞こえないんですよ。おかあさんがそばにいるから、きっと安心なんでしょうね。

 他には、食事室といって、持参したお弁当などを食べられる部屋があります。電子レンジもありますし便利ですよ。午前10時から午後4時30分まで利用できます。和室6畳の授乳室には、お湯も用意しています。
 おむつを交換できる部屋や子どもサイズの洋式トイレに、おもらしをした子用のシャワー室もあります。情報コーナーというのもあって、壁に子育て講演会のお知らせや私立保育園や幼稚園情報などさまざまな子育て情報を掲示しています。みなさんよくご覧になっていますよ。0歳から3歳までの乳幼児とその保護者が利用できます。開館は日曜日から土曜日。午前10時から午後5時。休館日は祝日と年末年始です。

 ――どんな人が来るのですか?

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 平日はお母さんがひとりでお子さんを連れてきたり、お友だち同士で連れ立ってくる常連さんもいますよ。土日は両親揃って、お父さんが1人でお子さんを連れてこられることも結構ありますね。おじいちゃん、おばあちゃんも一緒にファミリーで来られるのもよく見かけますよ。
 ようすをみていると、誰かと話しをしたいと思ってこられるお母さんが多いんじゃないでしょうか。家でお子さんと2人だけでいると、不安になるみたいです。近くの公園もいいのだけど、もとからそこを利用している人たちの仲間には入りにくいという人も多いようです。ここなら、保育士が、ようすをみてお子さんやおかあさんに声をかけたり、他のおかあさんとの橋渡しをしたりしますので、気軽に足を運べるんだと思います。

 利用される方は多いですよ。お天気の良し悪しによりますけど、1日平均100人くらいですね。夏は1日180人くらいの利用がありますよ。涼しいところで遊べるからじゃないかと思うんですけど。
 土日、お父さんがひとりでお子さんを連れて来られる姿もよく見かけます。1日20人くらいでしょうか。のどかには駐車場もあるので、市内全域からですね。向台、新町からもはなバスを利用して来られますよ。会館すぐ近くに停まりますし。

母親同士の交流も盛んです
もっともっと利用してほしいですね
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 ――「のどか」の利用者からは、どんな声が聞かれますか。

 のどかひろばを利用しているお母さんからは、こんなこと聞いたら恥ずかしいと思っていたことでも、会話の中で先輩ママに聞けるからうれしいとか、特に、土日に夫が仕事で不在だと、「よその家庭は家族で過ごしているのに、どうしてウチは……」と孤独感を覚えるのが、ここができてからは、実家ができたみたいで安心できるなど、声をいただいています。ただ、私が担当している相談業務のほうは、救われたって話、聞いたことないなあ(笑)。一生懸命やってるんだけどなあ。他の部署からも聞きますけど、市民のみなさんにとって、やって当たり前って感じだと思うんです。まあ、それが私たちの仕事なんですよ。

 ――PRが足りないんじゃないですか(笑)。

 うーん。正直、役所の中でもね。子ども家庭支援センターって何?って人もまだまだいますからねえ…。市民の人たちにも、ここが相談の窓口ってことが知られていないのかもしれませんね。市民への周知は、広報や市のホームページで紹介したり、先ほどの要保護児童対策地域協議会ですね。そこから関係機関を通して、市民に紹介してもらっているのですけど。
 今の体制ができてまだ2年なので、これからきちんと体制を整えていかなければいけないと思っています。でも、「ひろば」のほうは認知度高いと思います。

 ――話は戻りますが、2003年に子ども家庭支援センターが開設され、さらに2008年には住吉会館に場所を移し業務拡充したわけですが、理由はなんですか。

 これまでは、子ども関係の相談所は児童相談所だけでした。それが、虐待問題とか深刻な問題が多くなって、2004年に法改正があり、早期の相談は市が行い、児童相談所は、虐待など子どもの生命が危ないときに職権で保護するなどの業務を中心にやることになったんです。
 西東京市は「のどか」の開設と同時に相談業務などをやっていたんですけど、児童相談所で受けていた相談も市の仕事になりましたし、子どもの育ちを援助する関係機関は89機関もありますので、さらにネットワークを広げ、いろんなケースに対応できるようにしたんです。職員も増やしました。子育てひろばを新たにつくる計画もあったので、2008年、住吉福祉会館の建て替えに合わせて、スペースを確保できる住吉会館に移転したんです。

 ――2003年に子ども家庭支援センターができる前は、保育園や学校などが相談を受けて、そこで問題解決をしていたのですよね。

 そうですね。虐待など以外は、相談を受けたそれぞれの部署が対応していました。なので、市内のどこでどんな問題があがっているのか、全体を知ることはできなかったんです。解決するにも、ひとつの機関で対応するには限界がありました。そんなことから、子ども家庭支援センターが必要になったのだと思います。

地域で孤立している家庭を何とかしたい。
一人で頑張らずに、頼ってほしいです

 ――相談業務で関わっている家庭に、何か共通点ってあるのでしょうか。

 悩みを気軽に相談できる相手、友人とかがいらっしゃらない家庭だと思います。地域で孤立しているんじゃないかと思います。自分たちだけで解決しようとしている。だから誰も入れない。相談にのってあげるのにと言ってくれる人がいても、受け入れられないというか…。そこが問題なんですよね。

 ――ひと口に相談を受けるといっても、多岐にわたっているようですし、ご自身、相談の専門家ではないのですよね。大変ではないですか。

 ここに異動になる前は、生活福祉課に5年半、家庭支援の相談業務に携わっていたんですね。研修は受けました。内容の違いはありますが、相手から相談を受け、相手が何を求めているか、それを聞くことには変わらないと思っています。
 難しいのは深刻な相談。それは、当人からではなく、保育所などの関係機関からくることが多く、周りは心配しているのに、当の保護者は気づいていない。どうしたらいいのかということです。そこにどうやって入っていくのか、親の子育ての意識を少し改善したほうがいいなと思う場合、どうアプローチすればいいか。
 1件に時間をかけるので対応件数は膨らむ一方。かなり多いです。新規の相談が1日3~5件あるうち、虐待に関するものは1日1件はあるかな。今、私が抱えている虐待を含めた案件は20~30件はあります。5人でブロックに分けてやっているのですが、みんなそれくらいは持っていますね。

 ――この地域の特徴みたいなものはありますか。

 虐待に関しては、少し前のデータですけど、主たる養育者の孤立。孤独による不安。夫が育児に協力的でないといったもの。これは虐待している保護者自らが、相談してきているものですが、西東京市だけの特徴ではないと思います。
 あと、健康課からの情報では、これも、全国的な傾向だと思いますが、1か月検診などで、お母さんたちのようすを見ていると、子どもに対して心配が高じてしまうケースと子どもをかわいく思えないという、二極化しているように感じているという話を聞きます。これも核家族化などが要因なのかと感じています。生まれてはじめてあかちゃんを見たとか、抱っこしたというお母さんが結構多いんですよ。

子育てには父親の協力が大切
みんなが気軽に話せるセンターを作っていきます

 ――ご自身も3人のお子さんのお父さんですよね。子育てに協力していますか?また、自分の方が相談したいよと思うことってあるのですか?

 うちは共稼ぎなので、私もやってますよ。子どもを保育園に預けているので、送り迎えとか。私、4年前くらいから、部分休業をとっているんですよ。朝夕30分ずつ。西東京市は取りやすいんです。
 子育てについては、2人でよく話し合いながらやっているので、特に誰かに相談したいと思うほど困っていることはないのですけど、やっぱり大変ですよね。お父さんの協力がないと、お母さんが孤立しやすいというのはよく理解できます。お父さんの協力は大切ですよ。これまでに、お父さんと話し合うチャンスがあまりなかったのですけど、これからは状況をみて、やっていきたいですね。

 ――「のどか」はどんなスタッフが揃っているのですか。またスタッフ同士で「こうありたい」と話していることはどんなことですか。

 スタッフは13人です。保健師や保育士などスタッフがいます。
 こうありたいというは、相談が何もない日がいいねってみんなで話してます(笑)。本来は支援が必要な人がだれもいないというのが一番いいわけですよ。

 まあ、まじめな話、スタッフの中では、今、気軽に話しあえる雰囲気ができているんです。子どもが心配って、漠然としていると思うんです。人によってはぜんぜん心配じゃないことだったり、私自身相談を受けて一人で問題を抱えていると、分からなくなっちゃうことがすごく多いんです。
 例えば、学童から、子どもの体に傷がやあざがあると相談があった場合、保護者にはなかなか会えない。さあどうしようと思ったとき、スタッフに気軽に相談できると、あーそうか、って思えることがよくあります。こういう気軽に相談できる雰囲気。困っていることを相手のほうから言ってもらえる環境をつくっていかないと、複雑な問題は解決しないと思うんです。そういうセンターにしていきたいですね。


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