2018.01.12 西東京市

地域の子育てに「幸せ」を。 子ども家庭支援センター(前編)

<子育てヨーイ、ドン!>

 

子育て中の方に、ぜひ知ってもらいたい自治体の施設があります。それは「子ども家庭支援センター」。親子で遊べて、ママ友との出会いの場にもなる「子育てひろば」を有するだけでなく、子育てに関する総合的な相談をすることができる、地域における子育て支援の最前線を担う存在です。

 

『タウン通信Web』では、西東京市子ども家庭支援センターに取材を行い、子ども家庭支援センターの役割や、そこで働く人々の子育て支援への思いを伺いました。

 

「前編」では、子ども家庭支援センターの持つ役割を。1/19公開の「後編」では、子育てひろばのレポートを紹介します。

 

一人でも多くの方に同施設の存在を知ってもらい、子育てに向き合う時間が少しでも幸せなものになればと願います。どうか、他人事だと思わずに、ママだけでなく、ママを最も近い距離で支えるパパ、そして、孫を持つ祖父母の方にもお読みいただければと思います。

 

 

「子育てに悩み、苦しんでいる人がいる。でも、当事者からすれば、人にはなかなか言いづらい。だからこそ、周りのママさんたちは、お互いが悩みを抱えていないように見える。幸せそうに見える。自分はダメなんじゃないか、と思い込んでしまう。でも、それは違うんです。私たちの前では、いくらでも愚痴や悩みを言って欲しい。子育てするすべての人をサポートするのが私たちの役目。だからこそ、他の人には言えないことも、私たちには打ち明けてください」

 

そう話すのは、西東京市子ども家庭支援センターの相談員である、川中律恵さん。日頃、子育てに関するさまざまな悩みを抱えるママたちの相談に乗り、アドバイスをしています。必要に応じて、経済的サポートを紹介するほかにも、通院を要するママの場合は、病院の紹介をするなど、さまざまな方向からママたちをサポート。

 

悩みを抱えるママたちは、主に2つのパターンに分かれています。それは、川中さんたちに悩みを「相談できる人」と、相談することを良くないことだと思ってしまい「相談できない人」です。

 

「悩みを抱えていても、相談すること自体をためらってしまう人は少なくありません。でも、そういう人は、見ているとわかるんです。子育てひろばには保育士が常駐しており、様子を見て『どうしたのかな?』と思った場合は、お母さん・お父さんに声をかけて、私たち相談員にも連絡が来るようになっています。そこで、私たちがすぐに広場まで行って、何か悩んでいることがないかを聞くようにしています。こちらから聞くと、ママさんたちもいくらか話しやすいようですね」

 

川中さんら相談員は、専門の研修を受けたスペシャリスト。まずは、何に困っているのか、ママが現在、どういう状態なのかを把握することから始まります。

 

 

 

この単語を書くことで、ぎょっとしてしまうママもいるかもしれませんが、大小ある悩みの中には「虐待」や「育児放棄」も含まれます。

 

子ども家庭支援センターは、児童虐待に関する、西東京市唯一の窓口でもあります。2014年、西東京市で中学2年生の男の子が、継父に虐待を受けていて自死した事件を覚えているでしょうか。男子に対する、継父の過激な発言などもあり、全国的に報道された事件です。

 

川中さんによると、この事件があってからというもの、地域で「周りがもっと注意を払うようにしなければ」という気運が高まり、虐待を疑う報告が増え、重大な虐待を防いでいるのだそうです。

 

「西東京市の子ども家庭支援センターには、11人の相談員がいます。市内を5つのエリアに分け、1エリアにつき2人の相談員がいる計算です。お家に訪問し、どうして虐待に至ってしまったのかなどの背景を把握し、実際にどのようなサポートが必要なのかを丁寧に提案しています。経済的なサポート、通院が必要なママ、子育てが不安な家族など、さまざまなケースがあります」

 

幸せだった子育てが虐待にまで至ってしまう背景には、子育てに関する悩みを相談できないまま時間が経ち、悩みが徐々に深刻化していく実情があります。

 

「やはり、『(人に頼らずに)自分がなんとかしなくては』と考えてしまう人が多いように思います。現在は核家族化が進んでいますし、こちらに引っ越して来た方なら、祖父母にも頼れない。近所にママ友もいない。それは、非常につらい状況ですよね。でも、私たちがいるんだよ、ということを知って欲しい。児童相談所は、一時保護の決定する権限を持っていますが、私たちは、子育ての総合相談としていかに親子に寄り添って、関係を改善できるかを考えていきます」

 

子ども家庭支援センターをはじめ、各自治体では「子育て支援事業」を実施。西東京市では、2歳から12歳までの子どもを最長7日まで預けることができる「子育て支援ショートステイ事業」、子どもを預けたい人(ファミリー会員)と子どもを預かれる人(サポート会員)の会員同士で相互援助を行う「ファミリー・サポート・センター」などがあります。

 

「悩みを抱えながらも、『自分の子どもなんだから、自分が面倒を見ないと』と考えてしまう人は多いです。でも、昔は『サザエさん』のように、家族みんなでタラちゃんを育てていた。それが、今では、多くの負担がママに掛かっているんです。なので、おじいちゃんやおばあちゃんに預けるつもりで、ショートステイ事業やファミリー・サポート・センターを活用してもらえれば。保育園や幼稚園の送り迎えもしますし、悩んでいる人こそ気軽に利用してください。まずは、問い合わせだけでも。一人で悩まず、私たちを頼ってください」

 

後編では、住吉会館ルピナスの内にある「子育てひろばのどか広場」のレポート記事を掲載します。

 

後編は1/19(金)公開です。