2018.02.19 グルメ

豚のおいしさ、ここにあり「シャルキュトゥリーモエ」

<街で見つけた、気になるあの店。>

 

東久留米市に店を構える「シャルキュトゥリーモエ」は、1頭の豚の頭から尻尾の先までを用いて、何百種類もの製品を作り出すシャルキュトゥリー(フランスの食肉加工品)の世界に魅了された、中川萌さんの店。生ハム、サラミ、パテ、ハム、ベーコン、ウインナー、ソーセージなど、豊富なラインナップのすべてが、中川さんによる自家製商品です。

 

シャルキュトゥリーモエの特徴は、本場フランスのシャルキュトゥリーの製法はそのままに、味付けを日本の食卓向けにアレンジしていること。

 

「本場の味は、塩分とスパイスが強くて塩からいんです。私がフランスに修行に行った時に感じたのは、日本の食のアイデンティティ。調味料は最低限にして、素材の良さを引き出す。それを自分の店でやってみようと思いました」と、中川さん。

 

時間を掛けて熟成させることで、噛むほどに豚肉の旨味を堪能できる“やさしい味”が評判です。

 

 

中川さんに、初めて同店に訪れる方におすすめしたい4品をセレクトしていただきました! いずれもワインと一緒にいただくと、よりおいしく召し上がれるとのことです。

 

ジャンボン・モエ(1パック約870円/60g)

骨付きモモ肉に塩をすり込み、12ヶ月掛けて熟成させた生ハム。今まで私が食べてきた生ハムと比べると、ファーストコンタクトは非常に穏やか。しかし、噛む度に奥深い豚肉の味わいが口に広がっていき、「これが本当の豚肉の味だったのか」と思わせられたほど。中川さんの「(これは)シャルキュトゥリーの王様です」という言葉にも納得。

 

ベーコン(1パック約350円/90g)

「ベーコンはお店の名刺のようなもの」と中川さん。シンプルな作り方ゆえに¥、どのような特徴を出すかによってお店の方向性がわかるのだとか。同店のベーコンは、2週間掛けて熟成。豚肉の旨味と風味が、口の中にふんわりと広がっていきます。

 

白カビのサラミ(1本約1,090円/90g)

カマンベールチーズを思わせる白カビの香りと、サラミの出会い。乾燥させることで凝縮された旨味と、ふくよかな香りに思わずうっとりしてしまいそう。

 

マダム・クレアのパテ(1皿440円/100g)

鶏レバーとジュニバーベリー、バターを使ったレバーペースト。味わいは濃厚なのに香りはどこかさわやかで、レバーが苦手という人にも試してほしい一品です。フランスパンとご一緒に。

 

 

<店舗情報>

東京都東久留米市滝山7-17-24-103

042-474-9250

11:00~19:00(火曜定休)

http://www.charcuterie-moet.jp

 

<編集者の一言>

10代の頃を振り返り、「一つの道を極める職人になりたかった」と話してくださったシャルキュトゥリーモエの中川さん。今回紹介した4品を口にして、中川さんがこれまでに歩んできたであろう道のりの長さを想像するのは決して難しいことではありませんでした。

 

ジャンボン・モエを食べた時には「これが生ハムというのなら、自分が今まで食べてきた生ハムは何と呼べばいいのだろう……」と、少し考えてしまったほどです。決して、大げさではありませんよ! しっとりした食感、鼻から抜ける芳醇な香り、そして飲み込んだ後も舌にじんわりと残る豚肉の旨味。ああ、もう一度食べたい……。今度、東久留米に取材がある時に絶対に行こう……と、原稿を書きながら思っている石川です。

 

中川さんが「豚肉本来の味を引き出せる塩加減にしているんです。塩やスパイスの味が前面に出るのではなく、食べている人が豚肉の味を見つけに行くようなイメージ」と話していたように、やさしくもしっかりとした味わいで、何と言うか、老若男女が食べられる味だな、と感じました。うちの7歳と4歳の息子が「おいしーーー! もっとちょうだい」と言ってきた時も、安心して「いいよ」と言えたというか。

 

店内にお立ち寄りの際は、熟成させているモモ肉などを間近で見ることができますので、そちらにも注目を!

 

(文・石川裕二)