2018.07.17 コラム

 

 

 

「チェルノブイリ」またやります

                                                      文・ 志賀 泉

 

僕が持っているフォークギターには「世田谷区備品 玉川作業所」のシールが貼ってある。それがなぜ僕の所有物になったのか、実はよくわからない。とにかく、僕の職場である狛江市の福祉施設で「使われていないギターがある」と聞き、冗談で「ください」と言ったら本当に僕のものになった。何でも言ってみるものだ。

 

 

こうして、十八歳までフォーク少年だった僕が、三十五年のブランクを経て復活した。以来、施設でイベントがあれば余興で歌ってきた。東北の避難者の皆さんとも歌いたいなと思っていたら、タウン通信が縁結びとなり、西東京市のNPO法人である「生活企画ジェフリー」が開いている避難者交流会で歌うようになった。理事長のWさんのお宅でわいわい楽しむホームパーティーだから、僕の実力でも大丈夫。人生ってわからない。まさに「願っていれば思いは叶う」だが、棚からぼた餅は落ちない。叶えてくれるのは「人の縁」だ。

 

 

その「生活企画ジェフリー」の主催で、イベントをすることになった。去年、僕がチェルノブイリを旅行し撮影・編集した『「チェルノブイリの祈り」を巡る旅』の上映とトーク会だ。

 

 

チェルノブイリ原発や周辺の廃墟を記録しただけでなく、現地の医師や原発技術者と語り合い、避難区域に住む農民やサナトリウムの子供たちとの交流も盛り込んだ、中身の濃い作品だと自負している。

 

 

写真:志賀泉

 

 

数か月前、「風の会」主催(田無公民館)で上映した時は主に、文学者の視座で語ったが、今回は福島の原発被災地の現地報告も兼ねて、日本とチェルノブイリとで被災者対策にどういう違いがあるか、考えてみたいと思う。関心のある方、あまりないけど暇潰しの方も、どうかご参加下さい。お待ちしています。

 

 

 7月21日(土) 午後2時~4時
 会場 コール田無 イベントルーム
 資料代 300円 
  問合先 渡辺 042・467・2089

 


 

■志賀泉さんプロフィール

小説家。福島県南相馬市出身。近著に『無情の神が舞い降りる』〈筑摩書房〉、代表作に『指の音楽』〈同、太宰治文学賞受賞作〉

 


 

 

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