2018.07.26 この町この人

[この町この人]町が育てた未来の名女優 船場 未生さん(西東京市出身)

竹中直人、緒形直人、段田安則らの名優を輩出した劇団青年座研究所の卒業生で、女優として舞台を中心に活動中。今週末27日(金)・28日(土)には、芝居の道を志すきっかけとなった「平和を祈る演劇祭」に出演し、舞台『父と暮せば』(=井上ひさし作)で主演を務める。


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 歌などの表現活動を行う母の影響で、幼い頃から劇団四季などの舞台に触れていた。“観る側”から“演じる側”になったのは、小学1年生の頃のこと。「平和を祈る演劇祭」の実行委員長である大森晶子さんから、親子で出演しないかと誘われたのがきっかけだ。

 

初めての舞台は朗読劇。照明を浴び、「客席から見ていた舞台に自分が立っているんだと思うとワクワクした」。以来、小学校に通う6年にわたって同演劇祭に出演し続ける。共演した町の人々が、終演後の拍手が、歓声が、未来の女優の才を育てていった。

 

小学5年生当時、同演劇祭で知り合った演出家・ナガノユキノさんが手掛ける舞台で、初めてミュージカル作品に出演。「なんて楽しいんだろう」と、さらなるステージを求めて児童劇団に入団する。高校卒業後は、友人が大学や専門学校に入学する中、劇団青年座研究所に合格し、入所。周りと違う道を進むことに不安がなかったわけではない。胸に抱いていたのは「板の上で生きていきたい」という、焦がれるような思いだった。

 

背中を押したのは、厳しくも常に応援してくれる母の言葉。「好きなことをしなさい。私もそうしてきたしね」――2016年の春、研究所を卒業して女優となった。この夏、7歳の時に初ステージを踏んだ舞台に、女優として舞い戻る。

 

 

『父と暮せば』は「平和を祈る演劇祭」で何度も上演されており、長年、「いつか私も演じてみたい」と思い続けていた憧れの作品。話を持ち掛けられた時には、二つ返事で引き受けた。

 

「自分の原点である演劇祭に、女優として立てることがうれしい。私の新たな出発点だと思っています。舞台の魅力は、観客との距離が近く、役者のエネルギーがダイレクトに伝わること。少しでも何かを感じてもらうきっかけになれば。さまざまな作品に出演して、作品のすばらしさを伝えていける女優になっていきたいです」

 

◆ふなば・みお 1995年生まれ、西東京市出身。劇団青年座研究所40期卒。現在は劇団朋友に所属。10月25日から28日まで、俳優座劇場で開かれる劇団朋友第51回公演『残の島』に出演する。
     

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 船場さん出演の舞台『父と暮せば』は、27日(金)・28日(金)に保谷こもれびホールで開かれる「平和を祈る演劇祭」にて上演(27日=午後5時40分~、28日=午後3時30分~開演。開場は30分前)。ほかにも、朗読劇「水色の空が消えた日~ヒロシマ・ナガサキ」、一人芝居「ムヒカさんとニワトリ」、船場さんの母が出演する音楽ライブ「Beyond Nine」の公演がある。チケットは1000円(2日間全演目共通/高校生以下500円)。同実行委員会主催。詳しくは大森さん(0422・55・0168)へ。
 

(取材記者・石川裕二)