2018.09.11

[この町この人]「おいしい」は国境を越えて スクタリウともこさん(西東京市在住)

料理するスクタリウともこさん

 

勤務先のニュージーランドで、語学留学に訪れていたルーマニア人の男性と国際結婚。

 

夫の祖国へ移住後、文化や風習の違いに戸惑う日々の中で見つけた同国の魅力は、叔母が作る家庭料理だった。

 

帰国後は、西東京市でルーマニア料理の教室を開催。「料理を通じて、ルーマニアの魅力を伝えていきたい」と話す。

 

     ◇

 

初めて海外に足を運んだのは高校時代。友人に誘われ、カナダのバンクーバーへ語学留学をした。カナダ有数の大都市でありながら、少し足を延ばせば雄大な山と海が姿を現す。景色、人、食――何もかもが初めての新鮮で刺激的な1カ月は、少女にとって忘れられない時間となった。

 

大学卒業後に入社した車の製造メーカーでは、輸出部門に所属。英語のスキルが必須の部署とあって、週に3回ほど英会話の教室に通っていたが、次第に伸び代の天井が見えてきた。

 

「もっと英語が話せるようになりたい、と思っていたタイミングで目にしたのが、小学校での英語の義務教育化を報じるニュースです。これからの時代、英語がもっと仕事になるぞと再留学を決意しました」

 

7年勤めた会社を退職し、14年ぶりに渡ったバンクーバーで児童英語講師資格を取得。その後、ニュージーランドの語学学校からの誘いを受け、渡航した。

 

「日本が窮屈に感じてしまって。大学を卒業して、数年仕事をして、結婚して家庭を持つことを当たり前の価値観として押し付けられることなく、のびのびと仕事がしたかった」

 

そのニュージーランドで現在の夫と出会い、2008年にルーマニアへと移住した。建て前がなく、ストレートな物言いをする国民性に傷つきもしたが、時間がたつに連れて、情の厚さゆえの表現なのだと気が付いた。

 

現地の人々との距離を縮めてくれたのは、早世した義母の代わりに寄り添ってくれた夫の叔母の料理。農業国の家庭料理とあって、ハーブと野菜を多用する。素材の味を楽しむシンプルな味付けに惚れて、元コックの叔母から手ほどきを受けた。10年には第一子を授かり、親に初孫を見せるため日本へ帰国。翌年から、ルーマニア料理の教室を開いている。

 

「おいしい料理を食べると幸せな気持ちになって、その場にいる人たちが仲良くなれる。そこに、言葉や考え方の違いによる壁もないんです。料理を入り口に、私の好きなルーマニアの魅力を知ってもらいたい」

 

 ◆すくたりう・ともこ
1973年生まれ、埼玉県出身。一般社団法人日本ルーマニア親善協会理事。ルーマニア料理教室のほか、親子英語教室を開く。詳細はオフィシャルサイト(http://happy-style.biz/)で。

 

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 スクタリウさんが講師を務める料理教室が、以下日程で開かれる。▼10月20日=ハロウィン、▼11月17日=秋野菜、▼12月月15日=クリスマス。いずれも午後1時から4時まで、リップル西東京で。3回連続講座(残席あれば単発参加可)。

 (取材記者・石川裕二)

 

【リンク】スクタリウともこさん ホームページ

 

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