2018.10.23 イベント

探検家・関野吉晴さんの軌跡を追った企画展 武蔵野美術大学美術館で11月10日まで

武蔵野美術大学美術館で開かれている「関野吉晴ワンダースペース」

人類拡散の旅路「グレートジャーニー」をさかのぼった探検などで知られる探検家で医師の関野吉晴さんの企画展「関野吉晴ワンダースペース」が、武蔵野美術大学美術館=小平市=で開かれている。同学で17年にわたって教鞭を執ってきた関野さんが、来春の定年を前に記念として開くもの。無料で一般公開されている。

 

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企画展では、探検家・関野さんの約50年の行動が、「長い目でみる」「いちからつくる」など5つのテーマに分けて紹介されている。

 

 

展示の中心は、300点を超える写真。ほかに、関野さんの言葉や矢などの現物がある。中でも、手づくりの船「縄文号」は見どころの一つ。

 

 

「縄文号」は巨木をくりぬき、すべて自然物で作られた船。太古の日本人のルートを辿る探検のために作った船で、そのときの人々をイメージし、木を切る刃物さえも、砂鉄を集めてたたら製鉄するなど、一から手づくりしている(斧などの実物も展示)

 

 

関野さんは、この「縄文号」でインドネシアから石垣島まで約4700キロを航海。その記録映像も会場で放映されている。

 

 

今回の企画展は、2002年から同学で文化人類学の教鞭を執る関野さんが、今年度で定年を迎えることから記念として開かれている。「学生に見てほしい」との思いがありキャンパス内の美術館で実施しているが、同館は一般の人も出入り自由。展示は、美術館を飛び出し、キャンパス内の地下通路でも行われている。

 

 

なお、鷹の台駅そばの創価学園グラウンド跡地の壁面には、関野さんが代表を務める「地球永住計画」の主催で風景写真などを展示する計画があり、現在作業中。企画展の関連企画で、完成すれば、こちらは年末まで展示が続く予定。

 

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関野さんは、22歳でアマゾンを訪ねたのを皮切りに南米を中心に探検を続け、44歳のときに始めた人類拡散の道のりを逆から辿る「グレートジャーニー」でよく知られる。自転車やカヤックなど自力での移動のほかはラクダや犬ぞりなど動物だけを頼りにした探検で、足かけ10年をかけて南米南端からアフリカまでの約5万キロを踏破した。

 

 

その後には、日本人が来たルートを辿る「新グレートジャーニー」を3ルートで完遂。

 

 

これまでに、植村直己冒険賞、旅の文化賞、著書『北方ルートシベリアの旅』ほかで児童文芸ノンフィクション賞などを受賞している。

 

 

探検に役立つとの考えから医師にもなり、かつて武蔵野赤十字病院に勤務したこともあった。

 

 

現在は、足下を見直し、これからの地球のあり方を考えようというプロジェクト「地球永住計画」を市民とともに展開しており、玉川上水に着目するなど、地域に根差した活動も行っている。

 


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企画展は、11月10日(土)まで。入場無料。展示は午前10時から午後6時(土曜と28日(日)、11月4日(日)は5時)まで。25日(木)、29日(月)は休館。期間中、ギャラリートークも実施。詳細は同館ホームページ参照を。


詳しくは同館 042・342・6003 へ。


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なお、武蔵野美術大学では、26日(金)から28日(日)まで芸術祭も開催される。

 

【リンク】武蔵野美術大学美術館

 


 

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