心の手と手を歌でつなぐ「手遊び歌」を作り広める歌手 二本松 はじめさん

東久留米市教育委員会に20年間勤めた後、歌手に転身した二本松はじめさん。

「つながりあそび・うた」と題したオリジナルの手遊び歌の数々は、全国の幼稚園・保育園などで歌われています。

9月2日(日)には、70歳を記念したコンサートを同市で開催します。

(※編集部注 イベントは終了していますが、地域情報として掲載を継続しています)

 

金の卵との交流でレクの重要性を実感

高校時代に姉の影響でアメリカのフォークソングに触れました。ほどなくしてギターを購入。同じ頃、町のフォークダンスサークルにも入会しました。

そこで出会ったのは、集団就職で地方から上京してきた “金の卵”たち。

「同世代の若者たちが、地域でのつながりを求めて入会していました。彼らとの交流を通し、学校教育以外の学び・集いの場である社会教育やレクリエーションの重要性を感じました」

 

「ピカリン」誕生

二本松さんは、大学で社会教育を学び、同市教育委員会に入職。主に青年を対象にした企画に携わり、フォークソング教室を開いたりもしました。

大規模団地が次々に建つなかで「一緒に歌を楽しむ機会」が好評を博したといいます。

職場以外でも精力的に活動しました。同じ志を持つ友人と、「全日本レクリエーション・リーダー会議」を設立。保育士や幼稚園の教員に、歌や踊り、ゲームなどの研修を行いました。

その主催イベントには歌手として参加。いつしか会場の子どもたちから「ピカリン」と親しまれました。“光り輝く”頭にちなんだ愛称です。

 

市職員を辞め、歌手一本に

各所からの出演依頼が増えるなかで、1991年、「本職に影響があってはいけない」と自らの道を選択。「つながりあそび・うた研究所」を開設し、歌手活動と、全国の教育関係者に歌や踊りを教える活動とを並行して行うようになりました。

今回開く「古希コンサート」は若い頃からの仲間が企画したものです。つながりを大事にしてきた身に、何ものにも代えがたいプレゼントとなりました。

「つながりを持つことは自分が社会の一員と実感すること。一緒に歌い、踊ることで必ず誰かとつながれる。それが70歳の今も活動を続ける原動力です」

◆にほんまつ・はじめ 1947生まれ、練馬区出身。『二本松はじめのつながりあそび・うた』(小学館)ほか、著書・CD多数。最新アルバム「あの日から…大切なあなたへ」が発売中。東久留米市在住。

 

古希コンサート

「古希コンサート in 東久留米」は、9月2日(日)午後1時30分から、成美教育文化会館(東久留米市東本町8の14)で。入場料1500円(中学生以下無料)。「笑顔がいちばん」「平和がいちばん」をテーマにオリジナル曲を披露。「ヒロシマの空」などの詩に二本松さんが曲をつけた楽曲も。実行委員会主催。詳しくは二本松さん(042・479・1069)へ。

(※編集部注 イベントは終了していますが、地域情報として掲載を継続しています)

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