西東京市の声楽家・坂井田真実子さん呼びかけで 「視神経脊髄炎」 患者会が発足

2022年5月3日

難病の視神経脊髄炎スペクトラム障害(NМОSD)の患者会が発足し、先月16日、オンライン配信も含んだキックオフイベントが開かれた。

西東京市在住のソプラノ歌手・坂井田真実子さんの呼びかけで生まれた会で、坂井田さんは会長も務めている。

キックオフイベントであいさつする坂井田真実子さん

     ◇

視神経脊髄炎は、中枢神経における自己免疫性疾患の一つで、◎目が見えにくい、◎手足を動かしにくい、◎感覚障害、◎嘔吐やしゃっくりが出る、などの症状が見られる。全国に約6000人の患者がいるとみられている。

発起人となった坂井田さんは、6年前に37歳で発症。頸椎や胸椎に激しい炎症が起き、一瞬にして胸から下が不随になったという。それまで坂井田さんは海外公演も行うソプラノ歌手として活躍していたが、「楽器である体が使えない」という状態になった。

現在はリハビリと再発防止のための治療を続けながら、舞台復帰を果たしている。しかし、疲労しやすいため、外出時は車いすを使う生活を送っている。

イベントではそうした体験などを明かしながら、「同じ病気の人同士で体験を語り、支え合えたら」などと語った。

同会は、今後、「視神経脊髄炎が取り残されない社会」を目指して、啓発活動や交流会、勉強会などを行っていく予定。

イベントでは、視神経脊髄炎を患う会員の対談も行った(パネリストの右端が坂井田さん)

 

坂井田さんは、7月11日㈪にルーテル市ヶ谷センターにて、音楽仲間と共に、チャリティーコンサートも予定している。入場料4000円で、収益の全額を視神経脊髄炎患者とその家族を応援する活動に寄付する。

詳しくは同会のホームページ(https://nmosd-japan.com/)へ。コンサートについては坂井田さんの公式サイト(sakaidamamiko.com)へ。

編集部おすすめ

1

1年の折り返し点を迎える6月は、陽の気が頂点に達して、暦の上では夏の盛り。21日には二十四節気の夏至があって、1年中で昼が最も長いころです。そうして、この日をすぎるとしだいに陰の気が入りこんできて、少 ...

2

西東京市東伏見を中心に南関東最大規模で広がる縄文時代の集落遺跡「下野谷遺跡」(国指定史跡)で、当時の暮らしを思わせる竪穴式住居と土器だまりが完成した。  同市では、縄文時代の風景を再現するような里山の ...

3

屈指のアイデアマン 神山伸一さん 現役課長が隣接市の副市長に――。 小平市職員の神山伸一さん(58)が小金井市副市長に任命されることとなり、「他市からの引き抜きは異例」と話題になっている。 大抜擢の理 ...

4

全国のハンセン病療養所入所者たちが詠んだ詩が70年の時を経て現代に蘇る――4日から、東村山市にある国立ハンセン病資料館で、企画展「ハンセン病文学の新生面『いのちの芽』の詩人たち」が開かれている。同館に ...

5

ウクライナ出身のリリア・モルスカさんと、大学を通して交流を持った武蔵野大学の岩井雅治さん、菊地里帆子さん、山岸咲亜さんの4人で製作したウクライナを紹介する冊子「ひまわり」50冊が、西東京市に寄贈された ...

6

西東京市保谷こもれびホールの愛称が「タクトホームこもれびGRAFAREホール」に決まった。市が募集したネーミングライツ・パートナーに同市に本社があるタクトホーム㈱が選ばれたもの。GRAFAREは同社が ...

7

行政書士による「SDGs研究会」が発起 昨年1月に小平市で始まった無人の不用品譲渡「Baton BOX(バトンボックス)」が、1周年を経てさらに広がりを見せている。 これは、協力店先などに置かれた小型 ...

8

西東京市向台町の圡方隆一さん・仁美さん夫妻が、このほど、自宅の一部を改築し、「8cho8ma gallery(はっちょうやまギャラリー)」をオープンする。初回の展示会は6日㈮から。「若手作家を応援した ...

9

ウクライナの郷土料理・ボルシチを毎週木曜日にランチで提供――戦時下にある同国から避難してきたトゥロベーツ・エリザベータ(通称・エリザ)さんが、西東京市役所近くの創業サポート施設「リップル西東京」で食堂 ...

10

地元の出荷工場「東京エッグ」 玉子の黄身が濃くて、食欲をそそられる――。 西東京市泉町にある玉子出荷工場「東京エッグ」が敷地内に24時間稼働する玉子の自動販売機=下写真=を設置し、近隣で話題になってい ...

11

12月9日から 最大2000円分のお買物券が当たる!?――東久留米市で、9日㈮から「ブラック・ジャック×東久留米市スクラッチ」が実施される。 市内約290店舗が参加するもので、当たれば買い物券として使 ...

12

大手コンビニエンスストア「ファミリーマート」が行うフードドライブをご存じだろうか? 全国約1900店舗で実施され、この地域でも小平市や東久留米市で取り組まれている。小平市で連携するのはNPO法人「カモ ...

13

多摩六都科学館のプラネタリウムで、19日㈯から来年1月29日㈰まで、全編生解説の「全天88星座―光が語る天球の地図―」が投影される。 地域ゆかりのアーティスト・大小島真木さんが描いた星座絵とともに88 ...

14

小平市で最晩年を過ごし、同市名誉市民でもある巨匠彫刻家・平櫛田中の回顧談が、生誕150年の節目に合わせて発行された。1965年(94歳時)に語った、生い立ちから東京美術学校(現・東京藝術大学)で教えて ...

Copyright© タウン通信 , 2023 All Rights Reserved.