田無神社の全貌、一冊に 豊富な写真と資料で、歴史や宝物など

西東京市地域の歴史と共にある田無神社の全貌を紹介する書籍『写真と資料から見る 田無神社―御遷座三五〇年大祭記念誌』が昨年末に発行された。写真800点、資料203点を収録した328㌻に及ぶ大作で、同神社と地域を知る貴重な一冊となっている。

期間限定で販売されている『写真と資料から見る 田無神社』

 

遷座350年記念で昨年末に発行

全10章から成る同書では、田無神社の由緒、歴史、祭儀・年中行事、境内の石造物、宮司家のことなどが多彩に紹介されている。学術的に考察された部分も多く、読み応え十分。一方で、写真が豊富で、郷土史や神道の知識がなくても手にしやすい一冊となっている。

特に、この書籍のために新たに撮影されたという「宝物」の章では、養蚕や選挙の関連、絵馬、名匠・嶋村俊表の作品など、地域の歴史を伝える資料が数々紹介されていて興味深い。

また、東京都指定文化財に登録される本殿・拝殿と国登録有形文化財である参集殿も写真豊富に紹介されている。

     ◇

同神社は鎌倉時代の創建。現在地より1㌔ほど北の谷戸地域で開かれ、江戸時代の青梅街道開削に伴い、現在地に遷座している。

その350年を記念した御遷座三五〇年大祭が2020年10月に行われており、同書は記念誌として企画された。当初は大祭に合わせて発行する予定だったが、コロナ禍により編集作業が難航し、昨年末の刊行となった。ただ、その間に大規模な資料整理ができ、結果として、より充実した内容を収録できたという。

同神社の賀陽智之宮司は「神社に残る数少ない貴重な写真・資料を掘り下げて解読し、構成しました。本書を通じて氏子・崇敬者の皆さまに田無神社をより身近に感じていただければ幸いです」と話している。

書籍はA4判、3000円。

同神社社務所で来年3月31日まで販売。郵送でも買える(今年5月31日まで)。郵送の場合は送料520円(1冊の場合)。申込はファクス(042・633・4804)で。

詳しくは同神社(☎042・461・4442)へ。

田無神社

編集部おすすめ

1

二十四節気の清明(4日)、穀雨(19日)とつづく4月は、日の入り時刻も6時台となって、いよいよ陽の気の伸長が実感されるころです。 今月は十二支でいえば辰の月。辰年の辰月で、辰がふたつ重なっています。暦 ...

2

デジタル地域通貨 東村山市内の登録店で電子決済できるデジタル地域通貨「東村山アインPay」が昨年12月25日に始まり、3週間でダウンロード数が1万2000件を超えるなど、予想を上回る好スタートを見せて ...

Copyright© タウン通信 , 2024 All Rights Reserved.