文化財保護に見えざる努力 ふるさと村が薫蒸を初公開

茅葺屋根を守るため、毎日薪の燃焼も

煙の殺菌力で茅葺(かやぶき)屋根を長持ちさせる――。さる7月24日、小平ふるさと村が、2カ月に1度休園日に実施している「薫蒸」の様子を初めて一般公開しました。

栃木県から専門の業者を招いての大掛かりな作業。同園ではこのほか、毎日薪を燃やして煙を起こすなど、市文化財を守るための地道な努力を続けています。

煙を作る特殊装置の紹介もされた。煙をくべる業者ら

旧神山家住宅など2棟で実施

この日公開された薫蒸は、トラックに積んだ専用の装置でナラやクヌギなどの木を燃やし、その煙を特設したダクトから文化財に送り込んでいくもの。

この日は小平市文化財の2棟で実施され、そのうちの旧神山家住宅の薫蒸が公開されました。

薫蒸は、文化財に虫が付かないようにするために不可欠な作業です。

同園の薫蒸を請け負っている茅葺屋根保存協会(栃木県)によると、腐朽菌を抑える効果があり、特に茅葺屋根を長持ちさせるのに重要なのだそうです。

薫蒸をスタートすると、あっという間に煙が建物に広がった。見学者たちは、早々に退散

現在では高価な茅葺屋根

かつては庶民の手で葺き替えられた茅葺屋根は、現在では材料の入手や職人の手配などで困難が多く、高価なものとなっています。

ちなみに、旧神山家住宅では、約280平方メートルの屋根面積があり、20トン以上の茅を用いている。これを適切に維持し、20年くらい持たせています。

茅束を見せるスタッフ。この1束で約7キロ。旧神山家住宅では約3000束が用いられる

毎日、いろりで薪を燃やす活動も

同園の場合は、薫蒸を2カ月に1度、休園日に実施。それとは別に、毎日、いろりで薪を燃やしてもいます。

「かつての住宅は、人々がいろりを使うことで、自然に薫蒸されていました。毎日煙を出すことは非常に重要です」

と保存協会のスタッフは指摘します。

こうした努力のかいがあり、2カ月に1度の薫蒸も本来は5時間必要なところが3時間で済んでいるそうです。

 

なお、毎日の作業は午前中に行われており、開園日に見学できます。

詳しくは(042・345・8155)へ。

小平ふるさと村

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