ビートルズって、何?【1】《互いに「ぶったまげた⁉」二人の天才、ジョンとポールの出会い》

2023年7月4日

                 西東京ビートルズ倶楽部(NBC)代表 田中敏久

「なぜ、ビートルズは今でも新鮮な気持ちで聴けるのか?」こんなことを思った方は多いのではないでしょうか?

ザ・ビートルズのレコードデビューは60年以上前の1962年10月ですが、先日放送されたTV番組でも、iPhoneを創ったスティーブ・ジョブスの「私のビジネスのモデルはビートルズ」という言葉が紹介されていました。関連の新刊書籍の発行やCDの再発は今でも続いています。

ビートルズを愛する市民が集まる「西東京ビートルズ倶楽部」では、ウェブサイト「タウン通信」で、ビートルズについて語り合うサイトを始めます。

ここでは【ビートルズが残してくれたもの】について、彼らが自分たちの音楽活動や社会の動きをどう思っていたのか、彼らの言葉や行動を手がかりにして皆さんと一緒に探ったり、今なお愛されている《ビートルズサウンドの秘密》を一緒に考えたりしたいと思っています。

このサイトは年内は続けますが、皆さんからのお声や反響によっては、紙面での再掲や後述の様なイベントも企画したいと思っています。
 

たくさんのご意見や感想、どうぞよろしくお願いします!

 

互いに「ぶったまげた⁉」二人の天才、ジョンとポールの出会い ~1957年7月6日~

 ジョンレノンのバンド、クオリーメンが演奏する教会の野外バザーに、ポールマッカートニーが共通の友人アイヴィーに誘われて行ったのが二人の音楽家の最初の出会いと言われています。
まず、ポールがリードシンガーのジョンの歌にぶったまげます。

「皆に知られていないこんな曲を、歌詞を自分で創って唄っている!」

この時ジョンが唄ったのは "Come Go with Me" という、アメリカ空軍出身の黒人・白人混成(!)のThe Del-Vikingsというグループが、この年の始めに地元のローカルレコード会社から出したばかりの曲でした。つまり、プレスリーやチャックベリー等の米英での大ヒット曲ではなく、一般にはほとんどなじみがない、いわゆる「通好み」の曲だったということなのです。
 

ポールもこの曲を聴いて苦労して歌詞を聴き取っていたのですが、それをジョンが全部自作で歌詞をでっち上げて、魅力的で自信たっぷりに唄っていたことに、「うまいことやるな~!」と感心したというわけです。(勿論、有名なプレスリーやジーンヴィンセントの曲も唄いましたが。)

さて、次の出番を控えてダラダラしていた時、今度はジョンがポールの技術にぶっ飛びます。

ポールはジョンのギターを借りると、バンジョー用になっていたチューニングを正しく直した後、"Twenty Flight Rock" というエディコクランの曲を弾き始め、正確な歌詞をパワフルな声で唄いきります。この曲もまだヒットチャートにも出ていない頃で、正しく演奏して唄えるだけでもビックリでしたが、ポールは更に何曲かギターで唄った後今度はピアノでロックンロールを弾き始めます。

ピアノを力強く弾きながらリトルリチャードばりの高音を響かせて"Long Tall Sally" をシャウトした頃には、その場の誰もがポールの声や演奏にノックアウトされていたことでしょう。

この時、ジョンレノンは後3ヶ月で17才。ポールマッカートニーは15才になって3週間。若い二人の心には、お互いの存在が強く刻まれた筈です。

66年前のちょうど今頃。伝説のグループ、ザ・ビートルズの始まりには、未来の音楽家二人のこんな衝撃的な出会いがあったのですね。 

* * * * * *

西東京ビートルズ倶楽部(NBC)では、このサイトの内容やビートルズについてのご意見・感想等、お待ちしています。特に<私の1曲>として、<ビートルズの楽曲213曲の中でどの曲が好きか、好きな理由やその曲にまつわる皆さん自身のエピソード等々>は大歓迎です。

NBCでは、今までにもビートルズ好きの皆さんがリアルで集まって、ビートルズのCDを聴いて語り合ったりビートルズの曲をライブで聴いたりするイベントも行ってきました。

「ビートルズのこの曲なら弾ける」とか「演奏してみたい・唄いたい」という皆さんの声がたくさん集まったら、一緒に演奏したり唄ったりする会も企画したいと思っています。

ぜひメールでご連絡下さい。お待ちしています! 

【 西東京ビートルズ倶楽部 メール:nbc4beatles@outlook.jp 】    

2024/4/3

ビートルズって、何?【19】 《変わり始めていた4人の関係性》

西東京ビートルズ倶楽部(NBC)代表 田中敏久  好評頂いている【ビートルズって、何?】では、自分たちの音楽活動や社会の動きをどう思っていたのか、ビートルズや彼らを取り巻く人々とのdynamics(関係性/集団力学)に注目しながらたどっています。  前回【18】では、ビートルズの作品作りの転機となったアルバム"Rubber Soul"に取り組んでいた頃、<ビートルズらしい>新しい音作りに取り組み始めた頃を見てきました。  今回は、そのような先進的な活動の背後で起き始めていた<4人の関係性の変化>について考 ...

ReadMore

2024/3/21

ビートルズって、何?【18】《何度聴いても凄い!やっぱり名盤"Rubber Soul"》

西東京ビートルズ倶楽部(NBC)代表 田中敏久  好評頂いている【ビートルズって、何?】では、自分たちの音楽活動や社会の動きをどう思っていたのか、ビートルズや彼らを取り巻く人々とのdynamics(関係性/集団力学)に注目しながらたどっています。  前回【17】では、2度目のアメリカやヨーロッパでのツアーの後、ビートルズの作品作りの転機となったアルバム"Rubber Soul"に取り組んでいた頃、その前半を見てきました。  今回【18】でも引き続き、"Rubber Soul"に取り組んでいた頃、<ビートル ...

ReadMore

2024/4/3

ビートルズって、何?【17】アルバムが分身となった!一大転機"Rubber Soul"

西東京ビートルズ倶楽部(NBC)代表 田中敏久  好評頂いている【ビートルズって、何?】では、自分たちの音楽活動や社会の動きをどう思っていたのか、ビートルズや彼らを取り巻く人々とのdynamics(関係性/集団力学)に注目しながらたどっています。  前回【16】は、いよいよ息を吹き返したビートルズがジワジワと新しい姿を現し始めた頃、新しい方法でアルバム”HELP!"をレコーディングしていた頃を見てきました。  今回は、2度目のアメリカやヨーロッパでのツアーの後、ビートルズの作品作りの転機となったアルバム" ...

ReadMore

2024/4/3

ビートルズって、何?【16】《変化はもう始まっていた?! 新しいビートルズ!》

西東京ビートルズ倶楽部(NBC)代表 田中敏久  好評頂いている【ビートルズって、何?】では、自分たちの音楽活動や社会の動きをどう思っていたのか、ビートルズや彼らを取り巻く人々とのdynamics(関係性/集団力学)に注目しながらたどっています。  前回【15】は、まず過去のビートルズの活動の価値が改めて高く評価されたというニュースについて。そして、前々回の1964年の終わり頃にはくたびれ果てていたビートルズが1965年になって息を吹き返す頃の背景について考えてみました。  今回は、いよいよ息を ...

ReadMore

2024/4/3

ビートルズって、何?【15】《新しい年は、新しいギターと一緒に?!》

西東京ビートルズ倶楽部(NBC)代表 田中敏久  好評頂いている【ビートルズって、何?】では、自分たちの音楽活動や社会の動きをどう思っていたのか、ビートルズや彼らを取り巻く人々とのdynamics(関係性/集団力学)に注目しながらたどっています。  前回【14】では、リンゴのドラムセットとビートルズのロゴのこと、そして、昨年に【ビートルズの最後の新曲】として発表され、世界中で大ヒットした’Now And Then’について考えました。  今回はまず、過去のビートルズの活動の価値が改めて高く評価されたという ...

ReadMore

編集部おすすめ

1

二十四節気の清明(4日)、穀雨(19日)とつづく4月は、日の入り時刻も6時台となって、いよいよ陽の気の伸長が実感されるころです。 今月は十二支でいえば辰の月。辰年の辰月で、辰がふたつ重なっています。暦 ...

2

デジタル地域通貨 東村山市内の登録店で電子決済できるデジタル地域通貨「東村山アインPay」が昨年12月25日に始まり、3週間でダウンロード数が1万2000件を超えるなど、予想を上回る好スタートを見せて ...

Copyright© タウン通信 , 2024 All Rights Reserved.