コロナ禍での葬儀は? 「グリーフケアが重要」 田中葬祭・田中友子さん

コロナ禍で葬儀はできるの? そんな声があるなか、創業80年超の「田中葬祭」の田中友子さんは、改めて葬儀の意義を強調します。詳しく話を聞きました。

 

――コロナ禍ですが、葬儀の状況はどうでしょう?

「緊急事態宣言は出ましたが、医療従事者から直接指導を受け、感染対策を徹底したうえで、葬儀を行っています。

まず『三密』を避け、当社の家族葬専用式場『おおるりホール』では12人までの人数制限や、会食なし(テイクアウト可)の形にしてご利用いただいています。

また、それでも不安な方には、オンラインでご参列いただけるサービスを行っています」

西東京市芝久保町にある家族葬式場「おおるりホール」

 

――人数の多いご葬儀もあると思いますが。

「13人以上のご参列になる場合は、ホールや宗教者(僧侶・宮司・牧師等)と相談のうえ、個別にプランニングしています。三密にならない、余裕のある会場づくりを徹底しています」

 

――葬儀を簡略化する傾向がありますが、どうお考えですか。

「『コロナ』で葬儀を行えなかったり、簡略化したために、後悔している方がたくさんいらっしゃいます。

そのときは良いと思って簡略化しても、後になって『きちんとお別れできなかった』『気持ちが晴れない』と悲しみから立ち直れずにいるのです。

実はこういう心の状態は、私たち葬儀のプロから見れば、起こるべくして起こっているものです。
というのは、葬儀には、グリーフケア(遺族ケア)の効果があるからです。

グリーフケアとは、悲しみの中にいる方をサポートすることをいいますが、癒やしのプロセスにあるのは、悲しい気持ちを抑えずに出したり、思いを語り合ったり、気持ちを共有することです。

実は葬儀では、これらがすべて行われています。また、通夜、葬儀、告別式、火葬、さらに法事という一連の流れを経ることで、気持ちが整理されていきます。
最近は通夜を行わない葬儀もありますが、通夜から火葬まで時間をかけて日をまたいで行うのは、それだけの理由があってのことなのです」  

田中葬祭の田中さん

 

――とはいえ、コロナ禍で以前と同じように執り行うのは難しいのでは? 特に飲食等は……。

「何のために葬儀をするのかという基本に戻り、『今の環境に応じた今できることをする』ということが大事だと思っています。
『送る想いを大切に』を社是にする田中葬祭では、ご遺族の心が癒やされ、故人様に『ありがとう』の思いが届くご葬儀を手がけています。
コロナ禍だから、と諦めず、ぜひご相談ください」

【取材協力】
田中葬祭株式会社 042・461・1156
ホームページ

2020/4/28

田中葬祭

地域に根付いて80年以上の老舗葬儀社 西東京市、東久留米市など武蔵野地域密着で80年以上の実績を持つ「田中葬祭」は、一般葬はもとより、家族葬やシンプルなプラン、西東京市市民葬などにも幅広く対応する葬儀社です。 さまざまな宗教にも対応しており、老舗らしく、ベテランスタッフが多いのも特徴です。厚生労働省認定の一級葬祭ディレクターなどもそろっています。 西東京市田無町にある「本社」   地域・時代のニーズに敏感に対応してきた田中葬祭では、ぬくもりのある安置室を用意するほか、家族葬専用式場「おおるりホー ...

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