小平で自作機を飛ばす藤井さん・佐藤さん 仲間募集中 1機進呈も
週末の小平市立学園東小学校を主な会場に、早朝、自作の模型飛行機を飛ばし合うシニアたちがいる。93歳の藤井一夫さんを中心にしたメンバーだ。「元気で居続けられるのは飛行機のおかげ。皆さんにもお勧めしたい。興味のある高齢者に1機差し上げます」と藤井さんは仲間を求めている。
「さあ、動力のゴムを50回巻いて! プロペラを少し回してから、軽く押して飛ばしてみて!」
快晴に恵まれた早朝の同市仲町第二公園。藤井さんに言われた通りに機首を少し上向けて手放すと、模型飛行機は少し旋回しながら鳥のように飛び、最後は周辺に張られたネットに当たって落ちた。予想以上の飛行距離、速度で気持ち良い。
「ナイス、フライト! 筋が良いね!」と褒められると、大したことはしていないのにまんざらでもない気分になった。
デモンストレーションと称して、藤井さんと、「弟子」だという佐藤勇さん(86)が並んで自作機を飛ばすと、きれいな弧を描いて、地上にセーフティーランディング。一連の飛行の美しさに見入った。
「模型飛行機は、高齢者の健康維持に最高。早朝の気持ちの良い空気を吸い、ワクワクしながら飛ばして、見事に飛べばうれしい。そして、落ちた飛行機を取りに歩き、もっと飛べるようにならないかと知恵を絞る。何よりお金が掛からないのがいいね」
と藤井さん。佐藤さんも「もっと飛ぶ飛行機を作れないかと考えるのが楽しいね」とにこやかに話す。
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「会」として活動しているわけではなく、土曜・日曜のラジオ体操後の校庭で、少年スポーツチームが集まるまでの1時間程度だけ、飛行機を飛ばし合っている。
「私自身、70代前半で模型飛行機の世界に出会い、毎日が楽しくなった。元気の源は飛行機です」と話す藤井さんは、興味のあるシニアに1機プレゼントしたいという。土日早朝の″飛行会〟への参加者も募集中。
なお、シニアの健康を呼びかけているため、今回は子どもへの進呈は行わない。ただし、〝飛行会″での体験は歓迎する。詳しくは藤井さん(☎042・332・0061)へ。