得する街のゼミナール。略称“まちゼミ”とは、商店街の店主が講師となり、専門知識やプロならではのコツ、使い方、考え方などを無料で受講者(お客さん)に紹介する少人数制のゼミのことです。
60~90分程度のミニ講座を通じて、お店の存在・特徴を知ってもらうと共に、お店とお客さんのコミュミケーションの場から信頼関係を築くことを目的としています。

以前の「まちゼミ」の様子
80軒の商店会が取り組み
西武新宿線西武柳沢駅北口下車。柳盛会柳沢北口商店街は、総数約80軒を数える西東京有数の商店街です。
そんな活気あふれる商店街で昨秋、“やぎさわまちゼミ”が開講しました。
背景には「地元商店街衰退への強い危機感」(同商店街会長・高石英一さん)があります。高齢化や後継者不足で廃業する店舗が相次ぐなど、個人商店を取り巻く経営環境は依然厳しい状況が続いています。
一過性ではない企画を
同商店街も例外でなく、これまでも商店街を活性化させようと“地蔵まつり”など各種イベントに取り組んできました。
しかし、イベントはその場限り、一過性で終わってしまいます。持続性のある商店街の活性化のためには、いったいどんな振興策があるのか模索中だったといいます。
西東京商工会商工振興課長の岩崎哲二さんは「“ほっとクラブ教室”での成功体験も大きかった」と話します。
これは、魚のおろし方から網戸の張り替え、着付け教室まで多彩なプログラムを設け、商店主や近隣住民がセミナーを行うというもの。以前実施され、好評を博しました。
試行錯誤の結果、ようやく出合った“まちゼミ”という活性化事業。昨年9月にスタートし、今年2月、その2回目が盛況のうちに終了。今後の開催は、9月と来年2月に予定されています。
商店街振興の活路とすべく、これからもしばらく継続していくつもりだそうです。
詳しくは同商工会(042・461・4573)へ。
同まちゼミHP(http://www.yagisawa-machizemi.com/)。
(編集部注 ※この記事は小平市の市民グループ「ジャーナリスト楽校」のメンバーによって書かれています)