緊急企画・コロナ後の暮らし② 【葬儀のスタイル】

新しい生活様式の新しい葬儀   持ち帰り用「お清めセット」「オンライン対応」も

新型コロナウイルスで、これからの生活はどう変わるのでしょうか。

「3密」の典型例ともいえる葬儀には、特に強い関心が寄せられています。

そこで、地域で80年以上の実績を持つ「田中葬祭」を訪ねました。

同社の取り組みを通して、古き良き伝統を継承しつつ、新しいカタチの葬儀が見えてきました――。

席を離し、ソーシャルディスタンスを取っている斎場(田無山 總持寺 大日堂斎場)

地域で80年超の「田中葬祭」 全ては「ありがとう」のために

「6月上旬に西東京市にある病院の先生たちをお招きして、スタッフ全員で特別指導を受けました。その結果、気づかされたのは、『密』はもちろん、手洗い、マスク着用、換気の大切さでした」

そう話すのは、田中葬祭の田中友子さんです。

今年に入って早々から「コロナ」対策を行ってきたという同社は、医師の指導後、こまめな消毒など、さらに対策を強化したといいます。例えば、布張りのイスは廃棄し、消毒・清掃がしやすいビニール張りのイスに買い替えたりもしています。

田中葬祭の田中さん

「密」とは何か

実際の葬儀においては、まずは「密」にならないことを心掛けています。

ただし、注意すべきは「密」の定義です。

「『コロナなので少人数の葬儀にします』とおっしゃる方が多いのですが、場所、広さ、空間、換気などの状況で『少人数』の定義は変わります。  

たとえ10人でも、10畳ぐらいの部屋で換気もせずにいたなら『密』になってしまいます。

逆に、100人いたとしても、入れ替えをしながら、きちんと人と人との距離を取っていれば、安心の葬儀は執り行えます」

と田中さん。

「コロナ」だからと、希望の形での葬儀を諦めることはない、とアドバイスを送ります。

 

新しいカタチ

「安心できる葬儀」を徹底して追求する同社では、新たなスタイルも取り入れています。

これまでの葬儀では欠かせなかった精進落としは、座席間の距離を取りづらい会場の場合などは、自宅でお清めができる「お清めセット」の提供に切り替えました。

また、従来では「失礼」という考えからご法度だった式中のマスク着用は、むしろ推奨するように。

火葬場へ向かうバスは、乗車人数を定員の半数程度にとどめています。

さらに、今後は葬儀のリモート中継を取り入れるとのことです。個人情報などの観点から、家族が指定した人限定とし、そのつどIDを発行し、世界のどこからでも葬儀に“参加”できる仕組みを取り入れます。

お清めセットを紹介する感染症対策課長の鈴木ディレクター

“新しい生活様式型ホール”

ところで、「コロナ」以降、限られた人の出入りで執り行える家族葬専用式場の人気が高まっています。

田中葬祭の「おおるりホール」(西東京市芝久保町)も、「コロナ」以降、利用者が増えています。

なお、現在は感染予防のため、12人程度までの利用としています。

2018年秋にリニューアルした「おおるりホール」は、まさに自宅の感覚で使用できる少人数向けホールです。

ユニバーサル仕様になっており、高齢者も安心して利用できます。

比較的自由なので、会食などがしやすい利点が支持されています。

西東京市芝久保町にある家族葬式場「おおるりホール」

本来の意味を大事に

こうした同社の取り組みは、全て、「葬儀本来の意味」を原点に行っているといいます。

「ご葬儀は『ありがとう』の感謝が行き交う場です。故人への感謝、お世話になった方々への家族からのお礼。そうした温かい思いがあふれる場が失われてはいけません。

どんな状況でも、工夫次第で納得のできるご葬儀はできますので、先入観であきらめずに、気軽にご相談いただきたいです」  

と田中さんは話します。

最後のお別れの場だからこそ大切にしたい葬儀。現場でさまざまな取り組みが導入されているのを知れば、安心する読者も多いことでしょう。

【取材協力】
田中葬祭株式会社 042・461・1156
ホームページ

2020/6/24

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2020/4/28

田中葬祭

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