このところイベントに力を入れている当社だが、先週、うれしいハプニングがあった。
例によって「自分史セミナー」を開催した、東久留米市西部地域センターでの出来事だ。
ご本人たちに断っていないので名前を伏せるが、セミナー終了後にみんなで集合写真を撮った後、一人の女性が、そそっと男性に歩み寄ってこう言った。
「もしかして、奥さまがお亡くなりになっていませんか?」
なんてことを言い出すんだ、この人は!? ぎょっとして見つめると、男性もまた同じようにびっくりした顔をしている。
「なんでそれをご存じなんですか……」
「ああ、やっぱり……」
と女性。
「珍しいお名前だからそうじゃないかと思ったんです」
それから女性が話すには、何でも、お嬢さま同士が小学校で同級生だったとか。女性は奥さまと親しかったそうで、男性のお嬢さまの進路についても、「確か、**大学に進まれたんですよね」と相当に詳しい。男性はややたじろぎつつも、やはりうれしそうにして「娘は今、杉並区に住んでいます。伝えておきますよ」などと答えていた。
女性は奥さまが亡くなったのをしばらく経ってから聞いたそうで、男性にお悔やみを伝えられたことに少し安堵したご様子も窺えた。
話の内容はともかくとして、こうした出会いは地域紙のイベントならではかもしれない。セミナーでは、メンバー同士が親しくなっていく姿も見られる。こういうコミュニティが増えていくのはうれしい。
皆さんもぜひお気軽にご参加を。また、次の企画を考えます。
(2019年3月13日号・本紙掲載分から転載)
株式会社タウン通信代表取締役。地域紙「タウン通信」を多摩北部で約10万部発行、ウェブサイトでも地域情報を発信する。著書に
『議会は踊る、されど進む〜民主主義の崩壊と再生』(ころから)、
『中高生からの選挙入門』(ぺりかん社)、
『起業家という生き方』(同、共著)、
『スポーツで働く』(同、共著)、
『市役所で働く人たち』(同)がある。
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谷 隆一