不動産を相続する 難しさと注意点

2022年6月15日

不動産からできるまちづくりを考えるシリーズ。今回は、不動産の相続について考える。

 ***

終活ブームなどを背景に「相続」への関心が高まっている。

「大変」というイメージのある相続だが、大変さの原因には特に3つの要素がある。

一つは、関わる人の多さ。もう一つは書類の多さと手続きの煩雑さ。そしてもう一つが、不動産の扱いの難しさだ。

(画像はイメージ)

 

分割しにくい物

有価証券も含め、ほとんどの財産は分割しやすいのに対し、物の場合は評価も難しく、分けるのも容易ではない。高級時計、宝飾品、車、ブランドバッグや衣類……など、対象になるものはさまざまある。そのなかでも特に高額で扱いにくいのが不動産だ。

遺言で相続人が指定されているなら問題は少ないが、例えば兄弟が多く、それぞれが住宅を所有しているケースなどは、相続対象の家は誰にとっても不用なものとなっている。

「それなら売却して、お金を兄弟で分ければ?」と考えがちだが、現実はそうドライにもいかない。家にはたくさんの思い出が詰まっているからだ。

「相続人自身がそこで育っていることも多く、『何とかあの家を残せないか……』と望む方が目立ちます。ただ、相続人が複数いると、どうしてもお金を作らざるを得ない。文字通り、泣く泣く家を売却した方もいらっしゃいました」

そう実情を話すのは、ひばりヶ丘駅そばの「ERA LIXIL 不動産ショップ・三成産業」の清水二郎さんだ。

 

活かすという選択肢

何か方法はあるのだろうか?

その問いに対し、清水さんは「人に貸す、シェアハウスにする、グループホームとして社会に役立てる、など、活用の方法は幾らでもあります。立地や広さ、築年数などで案内できる内容が変わるので、まずは物件を見せてほしいです」と助言する。

売らずに物件を所有したまま資産活用できる――。それは、本当の意味で、相続のあるべき姿なのかもしれない。関心がおありなら、気軽に清水さんまでお問い合わせを。

編集部おすすめ

1

1年の折り返し点を迎える6月は、陽の気が頂点に達して、暦の上では夏の盛り。21日には二十四節気の夏至があって、1年中で昼が最も長いころです。そうして、この日をすぎるとしだいに陰の気が入りこんできて、少 ...

2

西東京市東伏見を中心に南関東最大規模で広がる縄文時代の集落遺跡「下野谷遺跡」(国指定史跡)で、当時の暮らしを思わせる竪穴式住居と土器だまりが完成した。  同市では、縄文時代の風景を再現するような里山の ...

3

屈指のアイデアマン 神山伸一さん 現役課長が隣接市の副市長に――。 小平市職員の神山伸一さん(58)が小金井市副市長に任命されることとなり、「他市からの引き抜きは異例」と話題になっている。 大抜擢の理 ...

4

全国のハンセン病療養所入所者たちが詠んだ詩が70年の時を経て現代に蘇る――4日から、東村山市にある国立ハンセン病資料館で、企画展「ハンセン病文学の新生面『いのちの芽』の詩人たち」が開かれている。同館に ...

5

ウクライナ出身のリリア・モルスカさんと、大学を通して交流を持った武蔵野大学の岩井雅治さん、菊地里帆子さん、山岸咲亜さんの4人で製作したウクライナを紹介する冊子「ひまわり」50冊が、西東京市に寄贈された ...

6

西東京市保谷こもれびホールの愛称が「タクトホームこもれびGRAFAREホール」に決まった。市が募集したネーミングライツ・パートナーに同市に本社があるタクトホーム㈱が選ばれたもの。GRAFAREは同社が ...

7

行政書士による「SDGs研究会」が発起 昨年1月に小平市で始まった無人の不用品譲渡「Baton BOX(バトンボックス)」が、1周年を経てさらに広がりを見せている。 これは、協力店先などに置かれた小型 ...

8

西東京市向台町の圡方隆一さん・仁美さん夫妻が、このほど、自宅の一部を改築し、「8cho8ma gallery(はっちょうやまギャラリー)」をオープンする。初回の展示会は6日㈮から。「若手作家を応援した ...

9

ウクライナの郷土料理・ボルシチを毎週木曜日にランチで提供――戦時下にある同国から避難してきたトゥロベーツ・エリザベータ(通称・エリザ)さんが、西東京市役所近くの創業サポート施設「リップル西東京」で食堂 ...

10

地元の出荷工場「東京エッグ」 玉子の黄身が濃くて、食欲をそそられる――。 西東京市泉町にある玉子出荷工場「東京エッグ」が敷地内に24時間稼働する玉子の自動販売機=下写真=を設置し、近隣で話題になってい ...

11

12月9日から 最大2000円分のお買物券が当たる!?――東久留米市で、9日㈮から「ブラック・ジャック×東久留米市スクラッチ」が実施される。 市内約290店舗が参加するもので、当たれば買い物券として使 ...

12

大手コンビニエンスストア「ファミリーマート」が行うフードドライブをご存じだろうか? 全国約1900店舗で実施され、この地域でも小平市や東久留米市で取り組まれている。小平市で連携するのはNPO法人「カモ ...

13

多摩六都科学館のプラネタリウムで、19日㈯から来年1月29日㈰まで、全編生解説の「全天88星座―光が語る天球の地図―」が投影される。 地域ゆかりのアーティスト・大小島真木さんが描いた星座絵とともに88 ...

14

小平市で最晩年を過ごし、同市名誉市民でもある巨匠彫刻家・平櫛田中の回顧談が、生誕150年の節目に合わせて発行された。1965年(94歳時)に語った、生い立ちから東京美術学校(現・東京藝術大学)で教えて ...

Copyright© タウン通信 , 2023 All Rights Reserved.