「初詣」特集 北多摩5市からお薦め神社10選

初詣はどこに行く? 地域メディア視点で、北多摩5市(西東京・小平・東村山・東久留米・清瀬)の初詣先をご紹介。他エリアの有名どころには目もくれず、「地元」にこだわって選定しています。もっとあるよーの声もありそうですが、絞りに絞って10選!

別記事の「『初詣』特集 初詣先の選び方」も併せてご参照ください。

なお、2021年初詣に関しては、各寺社とも新型コロナウイルス対策として「分散参拝」を呼びかけています。三が日(特に元日)にこだわらずにお参りしてください。

  ◎「初詣先の選び方、コロナ禍の初詣は?」

 

田無神社(西東京市)

北多摩エリアで人気の初詣先といえば、テレビ等で紹介されることも多い「田無神社」です。

水を司る「龍」が祀られることでも知られ、境内の東西南北と本殿に五龍が配されています。

田無神社が水に関係するのは、もともと湧水地の谷戸にあったから。鎌倉時代の頃に創建されたという田無神社は、青梅街道開削に合わせて現在地に遷座しています。

最近はパワースポットとしても人気で、遠方から参拝に来る人も多くいます。

田無駅から徒歩約6分というアクセスの良さも人気の理由の一つといえるでしょう。

なお、例年は三が日に10万人もの人出があるとのことで、2021年については、三が日の参拝者の4割減を目指しているとのことです。

「2月3日までを初詣期間と捉えてほしい」と分散参拝を呼びかけています。

 ◎田無神社
 ◎田無神社アクセス(Googleマップ)

 

東伏見稲荷神社(西東京市)

商売繁盛を祈念する人でにぎわうのは、西東京市にある東伏見稲荷神社です。

関東の稲荷信仰者たちの願いで京都・伏見稲荷大社から分霊されたという神社で、伏見稲荷大社同様、宇迦御魂大神、佐田彦大神、大宮能売大神を祀っています。

とりわけ宇迦御魂大神は、俗に「お稲荷さん」と親しまれる農業・穀物の神様で、ひいては商売全体の神様として篤く信仰されています。

公式サイトに有料駐車場の案内も出ていますが、混雑必至なので、公共交通の利用が便利です。最寄り駅は東伏見駅と西武柳沢駅。いずれも徒歩約7分です。

 ◎東伏見稲荷神社
 ◎東伏見稲荷神社アクセス(Googleマップ)

 

日枝神社(清瀬市)

末社の水天宮も多くの参拝者を集める清瀬・日枝神社は、「清瀬(清戸)」の地名の由来とされるヤマトタケルノミコト(日本武尊)伝説もある神社で、縁起の良さは圏域随一ともいえそうです。

初詣の観点では、大己貴神が祀られているのも重要ポイント。大己貴神はオオクニヌシノミコト(大国主命)と同神。すなわち、縁結びの神様。「ご縁」は男女に限らず、商売や学業、友情などさまざまです。

ちなみに、神道でのオオクニヌシノミコトは、仏教では大黒天。すなわち商売繁盛の神様です。

神社の境内には魔除けにも通じる「三猿」の石燈籠も。

最大100台まで停められる大型駐車場があり、参拝しやすい神社です。

 ◎日枝神社(清瀬)
 ◎日枝神社(タウン通信内サイト記事)
 ◎日枝神社(Googleマップ)

 

小平神明宮(小平市)

小平(小川村)の開拓に合わせて開かれたのが小平神明宮です。こちらは小平の鎮守として、小平市民の信仰を集めています。

主祭神はアマテラススメオオミカミ(天照大神)。天岩戸伝説で有名な天照大神は、その字が物語るように、太陽の神様。いわば、統治者です。
あらゆる祈願に適した神社といえそうです。

なお、すぐ近くに、やはり開拓時に開かれた日枝神社があります。こちらはこぢんまりした神社ですが、農耕・治水の神である大山咋神を祀っています。併せてお参りしてみては?

 ◎小平神明宮
 ◎小平神明宮(タウン通信サイト記事)
 ◎小平神明宮(Googleマップ)

 

八坂神社(東村山市)

国宝・正福寺千体地蔵堂(東村山市)の守護神として建立されたとの説もある八坂神社は、スサノオノミコト(素戔嗚尊)を主祭神とする神社です。

例年、2年参りなどの参拝者でにぎわいます。

スサノオノミコトは武術に優れ、また、日本で最初に和歌を詠んだという文武両道の神です。とりわけ有名なのはヤマタノオロチ伝説ですが、これは氾濫の多かった斐伊川の治水を表しているという定説があり、拡大解釈すれば、コロナ禍に見舞われている今こそ頼りたい神ともいえるかもしれません。

 ◎八坂神社(東村山市)
 ◎八坂神社(Googleマップ)

 

東久留米七福神(東久留米)

東久留米市では、2〜3時間ほどで七福神めぐりができます。

浄牧院(大黒天)、宝泉寺(弁財天)、多聞寺(毘沙門天)、米津寺(布袋)、大圓寺(恵比寿、福禄寿、寿老人)の5寺をめぐるもので、市の中央部を流れる落合川と黒目川にそって歩けるのが人気です。

例年は1月の第2土曜日にウオーキングのイベントが開かれていましたが、2021年は中止。とはいえ、個人でめぐるのは自由です。

平坦で歩きやすいので、寝正月でカラダがなまったなら、出掛けてみては?

 ◎東久留米七福神(実行委員会公式サイト)

 

南沢氷川神社(東久留米市)

続いて、東久留米の神社から「南沢氷川神社」を。

こちらは、地域随一の湧水地の近くにあり、水を司ってきたとされる神社です。

氷川神社の主祭神はスサノオノミコト(素戔嗚尊)。ヤマタノオロチ伝説にちなんで川の近くに建立されたというのは納得です。

在原業平が立ち寄ったという古伝もあります。

前述の「七福神めぐり」の一つ、多聞寺にほど近いので、併せて訪ねてみるのも良さそうです。

 ◎南沢氷川神社
 ◎南沢氷川神社(Googleマップ)

 

下保谷天神社(西東京市)

「令和」の初詣にふさわしいのは、菅原道真にちなんだ全国各所にある「天神社」です。

北多摩エリアには「柳窪天神社」(東久留米市)もありますが、ここで紹介したいのは西東京市にある通称「下保谷天神社」。

この拝殿には龍を描いた鏝絵(こてえ、漆喰画)が施されており、その意匠の貴重さなどから市文化財にも指定されています。

菅原道真といえば何と言っても学問の神様。受験生たちは、風邪を引かないよう暖かな格好でお出かけください。

 ◎下保谷天神社(タウン通信サイト内記事)
 ◎下保谷天神社(Googleマップ)

 

熊野宮(小平市)

パワースポット的な縁起の良さを求めるなら、ちょっと見逃せないのが小平市にある「熊野宮」です。

ここはご神木「一本榎」がある神社で、かつて小平が未開の地だった頃、荒れ地の中に樹齢数百年という榎の巨木が立っていたといいます。

伝説では、その規模はなんと180メートル超の木陰を作るほど。「武蔵野の一本榎」と呼ばれ、この地の目印となっていたそうです。

現在では、3代目の榎が本殿の背後で祀られています。いずれにせよ、この土地にパワーがあった証左といえるでしょう。

——と、そんな縁起の良さに加えて、この神社の拝殿前には、「夫婦欅」と呼ばれる見事なケヤキも立っています。

熊野宮では伊邪那岐大神、伊邪那美大神を祀っており、夫婦円満、家庭円満を祈願するには絶好の神社といえそうです。

 ◎熊野宮(公式サイト)
 ◎熊野宮(タウン通信サイト内)
 ◎熊野宮(Googleマップ)

 

秋津神社(東村山市)

最後にご紹介したいのは、東村山市にある「秋津神社」です。

ヤマトタケルノミコト(日本武尊)を祭神とする秋津神社は、「新田義貞が元弘の戦いの際にここに陣を張り、不動像をかけて祈念した」との伝承も残る、武運の誉れ高い神社です。

スポーツに燃える方などには絶好の祈願先といえそうです。

もちろん、勝負事を広げて解釈すれば、商売繁盛や合格祈願にも通じます。

秋津神社は、秋津駅・新秋津駅に近いのも魅力の一つです。

 ◎秋津神社(Wikipedia)
 ◎秋津神社(Googleマップ)

なお、タウン通信では、「初詣先の選び方」の記事も公開しています。特に今年は、「コロナ」への考え方もアドバイス。併せてご覧ください。

2020/12/15

コロナ時代の初詣は!? 初詣の選び方をアドバイス

皆さん、初詣先はどのように決めていますか? 「毎年行き先は決まっている」という人もいれば、「今年はどこに行こうかな?」と毎年探す方もいて、そのスタンスは人それぞれ。 2021年は新型コロナウイルスの影響があり、特に、初詣をどうするか迷っている人が多いようです。 そこで北多摩エリアの地域メディア「タウン通信」では、初詣をどう考えれば良いのかを整理してみました。 少し長くなる原稿なので、今回は目次を用意しています(下記)。気になるところを選んでご参考にしてください!     《目次》 ◎解説に当たっての基本ス ...

ReadMore

編集部おすすめ

1

新春万福 2024年は十二支でいえば辰(たつ)年であり、九星でいえば三碧木星(さんぺきもくせい)年。 「辰(=龍)」は十二支のなかで唯一架空の動物で、それは雲をおこし、雨を降らせるという、天がける存在 ...

2

初詣はどこに行く? 地域メディア視点で、北多摩5市(西東京・小平・東村山・東久留米・清瀬)の初詣先をご紹介。他エリアの有名どころには目もくれず、「地元」にこだわって選定しています。もっとあるよーの声も ...

3

小平市長と対談 「地域での体験の機会増やしたい」 FC東京などで活躍した元Jリーガーで、現在、同クラブのスカウトを務める吉本一謙さんが、1日、小平市教育委員会委員に就任した。吉本さんは小平市出身で、現 ...

4

1923(大正12)年9月1日発生の関東大震災から100年。本紙では、旧田無市・旧保谷市(ともに西東京市)、東久留米市、小平市の市史をもとに、「そのときの地域」を探った。  * * * 各市の市史から ...

Copyright© タウン通信 , 2024 All Rights Reserved.