百十一、みにくいアヒルの子

医針伝心

土居治療院 土居望院長コラム

 

先日、同じ日に二人のお母さまから、子どもの発達障害に小児鍼は効くでしょうか? という質問を受けた。

発達障害(?)とは私に言わせれば、現代社会の仕組みが作り出した障害(?)であって、その子だけの問題ではないと考えている。

人それぞれ程度の違いはあるにせよ、確かに、周りの人とは違うかもしれない。
会話がかみ合わない、協調性が足りない、そそっかしい、知能はあるのに、読み書きや簡単な計算ができなかったりする。
だから対人関係がうまくいかないし学校や会社になじめない。
母親の心配もよく理解できることだ。

産業革命以来、大勢の人が協調し合いながら社会の歯車となって仕事をするようになった。
学校教育もそのような社会人を育てる教育となっているからである。

周りの子にはできることでも、うちの子にはそれができない。それは、頭のよしわるしではなく、パーツそのものが違うのである。

アヒルの子には上手にできることでも、白鳥の子にはそれができない。
もし、あなたのお子さんが発達障害と診断されているならば、ASD、ADHD、LDといった単なる分類に目を向けるのではなく、そのお子さんをよく観察してみてほしい。普通の人にはないすごい能力を持っている子がとても多いからである。

有名なアインシュタインもトーマス・エジソンもレオナルド・ダ・ヴィンチも発達障害であったといわれているし、今も世の中で大活躍している人の中に実は発達障害は珍しくない。

とはいえ、社会生活に生きにくさを感じているならば、私の仕事などは最適かもしれない。誰に気兼ねすることなく自由に働き生きられる。道は幾らでもある。 

プロフィール

土居 望

「土居治療院」院長。開業37年で、治療した患者はのべ20万人以上。鍼灸師卒後臨床研修指導員。ツボや鍼灸への研究を続けており、独自の治療観を持つ。著書に『鍼灸の奥義、あなたもツボ治療の達人になれる』(青萌堂)、『東洋医学ノート』(法研)がある。TEL042-475-9375。東久留米市東本町13-2。

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