医針伝心
土居治療院 土居望院長コラム
日本人で腰痛に悩まされている人は、約2000万人。ほとんどの人は、医学的機械的検査を受けています。
レントゲン、MRI、脊髄造影……。
担当の医師は、その画像を診て、変形性腰椎症です、とか、腰椎椎間板ヘルニア、脊椎管狭窄症などと診断します。
中には、痛みに苦しみながらも医学的には全く異常はないと言われる人もいるでしょう。
機械的検査は本当に正しいのか
では、その診断は本当に正しいのでしょうか。
現代医学は痛みの原因と結果を一つの線で結ぼうとします。
そこに無理がある。
変形性腰椎症などが画像上認められても、全く痛みのない人もいれば、異常はないのに痛みに悩まされる人は大勢いるのです。
腰痛の8割以上は、実は原因不明
今、腰痛に悩まされている8割以上の人は、病名は付いているけれど実は原因不明なのです。
私は初診で来院した腰痛の方に「診断的鍼」という施術をまず行います。まず神経根の圧迫はないかをしらべ、腰に局所的な強い圧痛があれば0.16ミリの鍼を軽く圧痛部に入れます。それは極めて細い鍼で、施術時間も1分もあれば十分です。
それだけで腰痛に悩む半数以上の方がアレ! 痛みが軽くなりましたという。
つまり画像上、ヘルニアや脊柱管の異常が認められても、その方の腰痛はまったく別の筋膜組織や椎間関節の捻挫などが痛みの原因だったのです。
プロフィール
土居 望