ビートルズって、何?【7】《北からの風は超弩級のハリケーンだった!》

2023年10月3日

西東京ビートルズ倶楽部(NBC)代表 田中敏久

 好評頂いている【ビートルズって、何?】では、自分たちの音楽活動や社会の動きをどう思っていたのか、ビートルズや彼らを取り巻く人々とのdynamics(関係性/集団力学)に注目しながらたどっています。
 前回の【6】では少し視点を変えて、今なお愛され続けている《ビートルズサウンドの秘密》、特に《圧倒的で個性的なパワーヴォーカルハーモニー》について皆さんと一緒に考えてみました。
 今回はいよいよ、ビートルズの初LP”Please Please Me”のサウンドやレコーデイングの様子。そして、その頃の反響等について見ていきます。
たくさんの皆さんの感想やご意見を、どうぞよろしくお願いします。

 

 

 

 

 

初LP "Please Please Me" の衝撃

 このビートルズ最初のアルバム”Please Please Me”が最終的には1日、それも10時間弱くらいの時間で録音されたということで誤解する人がいるかもしれないので、最初に確認しておきますが、このLPは、ビートルズにとっても、プロデューサーのマーチンにとっても、決して「やっつけ仕事」なんかではありません。
 むしろ、アマチュア時代からのビートルズサウンドのあらゆる側面が凝縮された、超弩級の密度の濃い作品群なのです。このLPには、素晴らしい音楽的エネルギーをもち聴く人を最高にハッピーな気持ちにしてくれる<ライブバンドとしてのビートルズの良さ・スゴさ>が圧縮されて詰め込まれている、と言っていいと思います。
 【3】でお話した、ハンブルグ渡航前の解散寸前だったビートルズを心配していたボブ ウーラーが、リパブールに戻って人気に火がつき始めた頃に地元の音楽誌『マージービート』に書いた次の文は、当時のビートルズのサウンドが如何に衝撃的だったかをよく表しています。
「ビートルズは、クリフ リチャードのような歌手によって骨抜きにされ、人間感情に炎を点じるようなエネルギーが消え失せていた、アメリカの黒人歌手に由来するR&Rミュージックのオリジナルを復活させたんだ。R&Rが疲れ切っていたその状態のところで、ビートルズが爆発したんだ。」
 同じこと、つまりこの頃の自分達とクリフの音楽や他のバンドとの違いについて、ジョンは、
「オレたちが自分達の音楽の特徴に気付き、他の連中がクリフの真似かなんかしている間に自分達がどう変わっていたのかを悟ったのは、ハンブルグから帰ってきてからのことだった」と。

 当時イギリスで圧倒的な人気だったクリフの最初のLPがスタジオライブの形式だったことはお話ししました。ぜひ皆さんも動画チャンネル等でこの最初のLP”CRIFF”を聴いてみて下さい。
 確かにライブらしく観客の歓声から始まり、クリフもいくらか声を張り上げているようにも思えますが、ジョンやポールの声と比べてどちらがパワーやエネルギーを感じるでしょうか?
 そして、メインの歌声とほとんど同じようにはっきり聞こえる、ビートルズのハーモニーの力強さはどうでしょうか?(クリフのLPではハーモニーはほとんど聞かれません。)
 また、当時のイギリスでは大人気で、どのバンドもこぞって真似をしていたクリフのバックバンドTHE SHADOWSですが、正直その演奏は控えめで、あくまで歌手の歌の伴奏にしか聞こえないのではないでしょうか?(「リードシンガーとバックバンド」のことはお話ししました。)
 ビートルズのサウンドは、LP1曲目の”I Saw Her Standing There”から、いえいえ、曲の始まる前のポールのカウント”1、2、3、4!”から、バンドのサウンド全体が声も演奏も一体となって、私達を狭くて熱い、熱気ムンムンのライブホールに連れて行ってくれるのです。
 この、バンドサウンド全体の一体感=バンドの音が固まりになって聞こえてくる感覚は、最近のステレオミックスでの録音よりは、当時主流だったモノラル録音で聴いた方が、よりしっかり感じられるかもしれません。機会があったら、ぜひ聴いてみて下さい。
 実はこの当時は、ステレオで音楽を聴くことはごくごく一部の人達の趣味的な試み程度でしかなく、ビートルズのフアンだったほとんどのティーンエージャーは、モノラルのレコード再生機やスピーカーが一つしかないラジオでビートルズの音楽を聴いていたのです。
 レコードを制作する側のマーチン達も、ビートルズのレコーデイングの場合でも、音のバランスを考えてしっかりミキシングするのはモノラル録音の方だったのです。(中期頃までの話ですが)
 勿論、最近のステレオミックスやリマスター版では音の解像度・クッキリ感の良さは十分楽しめますが、モノラル版の圧力(音の厚さ・熱さ)は、ビートルズ初期のR&Rを聴くには捨てがたい音だとも思います。(正直、「みんな違って、どっちもいい!」ですが)
 大切なことは、後述のような<ビートルズの音作りの工夫・センス・努力>を、聴く側がしっかり聴き取ろうとすることではないでしょうか?
 勿論、何も考えずに<楽しく聴く>ことも!<音楽は、『音・楽』>ですから!

食事も満足にとらずに、アビーロードでレコーデイング <1963年2月11日>

 この時期のビートルズは、後に述べるようにブライアンの組んだスケジュールに従って全国ツアーの真っ只中でした。そしてこの年の冬は、実に寒い冬だったのでした。
 そんな、条件も体調も悪い中でのレコーデイングでしたが、ビートルズの面々はへばっていたどころか、次の証言のようにバリバリに元気いっぱいで臨んでいたのでした。
 そんなビートルズの様子について、9月と同様にプロデューサーのマーチンの指揮下で、ノーマンと一緒にエンジニアを務めていたリチャード ランガムは、「昼食の時間になったのでビートルズに休憩してくれと言ったら、このままリハーサルを続けたいと言うんだ。僕らがパブでビールとパイで昼食をすませて戻ってきたら、彼らはミルクを飲んでまだ練習していたよ。信じられなかったよ。昼食抜きで働くグループなんて見たことがなかった!」と。
 むしろ、ツアーの最中だったからこそ、ビートルズの面々はステージでのエネルギーをそのままレコードに詰め込むことができたのかもしれません。
 ジョンはツアー中から風邪を引いていてのど飴をなめながら唄い、最後に”Twist & Shout”を録音した頃には限界に達していて、唄うのは1~2回が限度だったようですが、それでも、この曲のパワーは、全くステージの熱気そのものですよね! この時のスタッフの一人は、
 「あの曲を唄うのを聴いていて、思わずび跳びはねたくなったよ。脅威的な演奏だった」と。
 マーチンも当時、「彼らは一体どうなっているんだろう。一日中レコーデイングしているのに、長くやればやる程よくなってくる」とあきれたように言っていたそうです。

◇”Please Please Me”から溢れ出るビートルズのオリジナリティ

 <ビートルズサウンドの特徴>特に《圧倒的で個性的なパワーヴォーカルハーモニー》については、前回【6】でお話しましたので、ここでは、バンドの演奏面について考えたいと思います。
 まず、LP1曲目の”I Saw Her Standing There”です。
 このLPが発売された時点で、ビートルズは既に2枚のシングルレコードを発売していて”Love Me Do”や”Please Please Me”等の4曲は既に知られていました。それ以外のオリジナル曲でビートルズらしい曲として、最初のLPの1曲目に選ばれたのがこの曲だったのだと思います。
 この曲はポールがメインで創った曲で、2人の曲作りのかなり早い時期から取り組まれていたようで、ハンブルグ時代にも何度も演奏され、録音も残っています。
 (最初に歌詞を考えた時のポールとジョンのやりとりも有名な話です。2行目が「美人コンテストで選ばれたことがない」だったのを「そりゃ、変えなきゃだめだ!」とジョンが言ったという・・・。)
 ここでは、この曲が1曲目に選ばれた理由として、この曲の<ビートルズらしさ>、特に、この曲のサウンドを特徴づけている重要な要素であるポールのベースのフレーズ(メロディー)やリズムについて考えたいと思います。
 ポール自身も言っているように、このフレーズは2人の長年のアイドル、アメリカのR&Roller チャック ベリーの”I'm Talking About You”という曲が元になっていると思われます。
 この曲はデビュー前からジョンが唄っていて、ハンブルグでのライブ録音やデビュー後のBBCでの録音も聞くことができますが、ぜひチャックの原曲を聴いてみてください。(できればこの曲が入っているLP”New Juke Box Hits”全体を、ベースの音色やフレーズ・リズム等に注意して聴いてみてください。)
 実はこのLPには別の時期(1960年と61年)に録音された曲が入っていて、61年の”I'm・・・”等の3曲だけで、チャックのレコーデイングで初めてエレクトリックベース(エレキベース。電気回路を通してアンプを使って音を増幅する電気楽器)が使われたのでした。
 その他の曲では、当時のR&Rやブルース等で有名なベーシスト兼作曲家のウィリー ディクスンがウッドベース(クラッシックで使われるコントラバスと同じ楽器)を弾いているのです。
 (実は、”Johny B. Goode”等のチャックの有名なR&Rの曲も、初期の録音ではウッドベースが使われているのです。プレスリーやG ビンセント等の初期の有名な曲もです。)

 ぜひウッドベースのR&Rサウンドを聴いてみてください。当時の録音ではベースは<ボン、ボン、ボン、ボン>と途切れる音で1小節に4回だけ弾いていることが多いのです。
 これに対して”I'm・・・”では、<ドドドドドドドド>と連続した音(八分音符)で1小節に8回弾いているのです。
 そして、この”I Saw・・・”では、確かに”I'm・・・”と同じフレーズが使われてはいますが、全体のテンポ(スピード)がかなり速くなっていますし、曲の途中で歌のメロディーやリズムに合わせて色々なフレーズや弾き方が使い分けられていて、様々な表情をつけています。
 3曲目の”Anna”でもそうですが、エレキベースという楽器は、同じ音でも長く伸ばすか短く切るかで、全く違う表情やリズム感を表すことができる楽器なのです。
 この”Anna”でのジョンの<振れ幅の大きい声>のことは前回もお話ししましたが、この曲のポールのベースの弾き方も、非常に特徴的な<黒人的なリズム感=ノリ>を生み出す効果的な演奏方法になっています。
 簡単に言うと、<ドーン、ドッ!>という2つの弾き方の使い分けということです。
 初めの音は長く伸ばしておいて、2つ目の音を<短くはっきり切る(スタッカートする)>弾き方ですが、こうすることで、リズムにメリハリがつき、シャープなリズム感が生まれるのです。
 ここでもできればアーサー アレキサンダーの原曲と聴き比べてみてください。原曲では、恐らくさっき”I'm・・・”で説明したウッドベースが使われていると思いますが、ジョンのバックで聞こえるポールのベースのようなメリハリのある音はほとんど聞こえてきません。
 ウッドベースでは、ポールが使っているエレキベースのように音を短く切ることは構造上非常に難しいのです。逆に1音を長く伸ばすことも、R&Rで一般的な弾き方では限界があります。
 このように、ポールは当時使われ始めていたエレキベースの<音響的な特性>を上手く活かして<新しい時代のロックサウンド>を生み出していった、と言えるのです。
 LPでは7曲目、2枚目のシングルだった”Please Please Me”でも、この「音を切るか伸ばすか」だけで実に様々な表情=リズムを表現しているポールのベースは本当に見事だと思います。
 後の時期に、ポールのベースのメロディックなフレーズ作りのことがよく取り上げられますが、ビートルズの初期にエレキベースの特性を最大限に活かしてR&Rベースのグルーヴ(ノリ)を生み出すことに貢献したポールの才能も、決して過小評価されるべきではないと思います。
 ポールの使っていたHofner社のベース=通称バイオリンベースが、R&Rベースとして非常に人気があるのは、ただ単にビートルズのポールが使っていたというだけでなく、ポールの<楽器の特性を活かしたR&R的音創り>のセンスも忘れてはならないと思います。
(音量もありますし、軽くてステージで動きやすいことも、R&Rバンドには大切なことでしたが)
 リズムに関しては、リンゴのドラムも実は非常に凄いことをやっていますし、ジョンやジョージのギターもそうです。<ハーモニーの凄さ>は勿論絶品ですが、「聴きやすくても表現するのは大変」な<ビートルズサウンドの凄さ=秘密>その2・その3については、またの機会に・・・。

全国パッケージツアーの間に人気爆発 <1963年2月~4月>

 ビートルズが最初に全国を巡る旅公演は、16才の少女歌手ヘレン シャピロ(1962・62年度の全国最優秀女性シンガー)の前座、それも最下位のランクでのパッケージツアーでした。
 この頃のことをジョンは「旅公演に出られてほっとした。リパブールを飛び出して、新しい地盤を作ることができたから」と語り、リンゴは「ヘレン シャピロと一緒に旅に出て、本当の劇場で演奏するのはとてもワクワクした」と。この時に、メーキャップの仕方等も初めて教わったようです。
 ツアーの最初の頃はあまりパッとしなかったビートルズですが、”Please Please Me”がNo1になった頃の2月末に始まったシャピロとのツアーの後半では、観客からの声援も凄く圧倒的に支持されるようになり、次の2人のアメリカ人シンガーとのツアーでは、遂にビートルズはイギリス人(グループ)として初めて、メインの扱いを受けることになりました。
 逆にリパブールでは、キャバーンクラブで2月4日に最後のランチタイムセッションがあり、8月3日には最後のコンサートと、次第にビートルズは全国版のスターになっていったのでした。
 このシャピロとのツアーバスの中でジョンとポールは3作目のシングル”From Me To You”を作曲し、3月5日に録音、4月11日に発売されると2週間後には6週間トップの座に居続ける等、ビートルズはこの頃には圧倒的な存在感を示すようになりました。ブライアンがマネージメントする多くの地元出身のバンドも全国的な人気を得るようになってきました。
 新しい風が、猛烈な勢いで北から吹き始めていたのです。

【NBC イベント情報】

<Ⅰ> 《ビートルズ倶楽部の仲間達/スーパーコラボライブ》~<保谷駅南口ペデライブ>参加
◎2023年10月29日(日)午後1時30分~2時(イベント開始:午後1時~)
 ★西東京市のイマジンプロジェクトや杉並区のバンドSIPPSメンバーとの異色コラボ!

<Ⅱ> 《トーキング ビートルズ》セッション~しっかり聴いて、deepに語り合おう!
#1*2023年11月25日(土)午後5時~7時(開場:午後4時30分)申込は下記NBCまで
   <音楽cafe/森のこみち>西東京市緑町3丁目4−7 ☎:042-468-9525
               (いこいの森公園入り口前)
 ★TVでも紹介されたあの伝説?のコアフアンとミニミニライブも??

#2*2024年2月4日(日)午後1時~3時 ※詳細次号。申込は11月15日(水)以降に直接会場へ
   <杉並区立井草区民センター>杉並区下井草5丁目7−22  ☎:03-3301-7720
                (西武新宿線井荻駅南徒歩7分)
 ★ビートルズのCDをしっかり聴いて熱く語り合いましょう!
 ★【要事前エントリー】語る予定の<私のビートルズの1曲> (記入例を表示します)

**********

 皆さんもビートルズの曲を唄ったり演奏したりしながら<ビートルズサウンドの秘密>を一緒に考えませんか?
 西東京ビートルズ倶楽部(NBC)では、今までもビートルズ好きの皆さんがリアルで集まって、ビートルズのCDを聴いて語り合ったりビートルズの曲をライブで聴いたりするイベント等を行ってきました。
 今回「ビートルズのこの曲なら弾ける」とか「この曲を演奏してみたい・唄いたい」という皆さんと一緒に<ビートルズサウンドの秘密>を考える<ビートルズ倶楽部バンド>のメンバーを新たに募集したいと思っています。熱い思いで一緒にプレイして、ビートルズを語り合いましょう!

 NBCでは、このサイトの内容やビートルズについてのご意見・感想等、お待ちしています。
 特に<私の1曲>として、<ビートルズの楽曲213曲の中でどの曲が好きか、好きな理由やその曲にまつわる皆さん自身のエピソード等々>は大歓迎です。
 皆さんの熱い・厚い想いを、メールでご連絡下さい。お待ちしています! 
 ※イベントの申込やNBCへの意見・感想等のメールも、下記までお願いします!

【 西東京ビートルズ倶楽部(NBC) 

アドレス:nbc4beatles@outlook.jp

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